天皇と日本のナショナリズム―神保・宮台激トーク・オン・デマンド〈4〉

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  • サイズ B6判/ページ数 389p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784393332481
  • NDC分類 323.141
  • Cコード C0036

出版社内容情報

最近世間を騒がすのは、小泉首相の靖国参拝、昭和天皇のメモ事件、女系天皇論争。
悲惨な太平洋戦争も絡んで、天皇と日本の国家意識の関係は複雑きわまりない。
このねじれた関係を、多彩なゲストとともにひとつひとつ解きほぐす、まさにいま読むべき本。

天皇はなぜ男系か、日本で政教分離が成立しない理由、最近盛りあがる若者のナショナリズム
と失われていく自尊感情の関係などをとば口に、議論はさらに深く、近代日本をつくりあげた
明治の社会設計など、メディア報道ではわからない、天皇やナショナリズム問題の底にひそむ
日本社会の奇怪な姿まで浮き彫りにする。


●目次
 まえがき 宮台真司
 第1章 女系天皇と天皇の歴史のややこしい関係 百地章×神保哲生×宮台真司
 第2章 天皇に人権はあるのか 横田耕一×神保哲生×宮台真司
 第3章 生身の天皇を知る男 板垣恭介×神保哲生×宮台真司
 第4章 憲法とナショナリズム 大塚英志×神保哲生×宮台真司
 第5章 ナショナリズムのゆくえ 香山リカ×山口二郎×神保哲生×宮台真司
 あとがき 神保哲生


●著者紹介
 神保哲生=1961年生まれ。コロンビア大学ジャーナリズム大学院修了。
       立命館大学産業社会学部教授。日本ビデオニュース(株)代表。ビデオジャーナリスト。
       著書に『ビデオジャーナリズム』『ネット社会の未来像』(宮台真司との共著)など。

 宮台真司=1959年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。
       社会学博士。首都大学東京都市教養学部人文・社会系社会学コース准教授。
       著書に『宮台真司 interviews』『ネット社会の未来像』(宮台真司との共著)など。

 百地 章=1946年生まれ。憲法学者。日本大学法学部教授。
       著書に『憲法の常識 常識の憲法』など。

 横田耕一=1939年生まれ。憲法学者。九州大学名誉教授。流通経済大学
       法学部教授。著書に『憲法と天皇制』など。

 板垣恭介=1933年生まれ。ジャーナリスト元共同通信宮内庁担当記者。
       著書に『明仁さん、美智子さん、皇族やめませんか?』など。

 大塚英志=1958年生まれ。批評家・漫画原作者・編集者。
       著書に『少女たちの「かわいい」天皇』『憲法力』など。

 香山リカ=1960年生まれ。精神科医・評論家。帝塚山学院大学人間文化学部
       人間学科教授。著書に『ぷちナショナリズム症候群』など。

 山口二郎=1958年生まれ。政治学者。北海道大学大学院法科研究科
       付属高等法政教育研究センター長。著書に『戦後政治の崩壊』『危機の日本政治』など。

内容説明

昭和天皇のメモや親王誕生に右往左往の日本列島。あちこちで澎湃と湧きあがるナショナリスティックな動き。天皇とは何か、日本とは何か、多彩な論客を迎えて徹底的に討論、この国の異形性を浮き彫りにする。

目次

第1章 女系天皇と天皇の歴史のややこしい関係(百地章×神保哲生×宮台真司)(女系天皇容認論;血縁カリスマと天皇の特殊性 ほか)
第2章 天皇に人権はあるのか(横田耕一×神保哲生×宮台真司)(皇太子発言の波紋;昭和天皇の会話術 ほか)
第3章 生身の天皇を知る男(板垣恭介×神保哲生×宮台真司)(『明仁さん、美智子さん、皇族やめませんか』;天皇を縛るシステム ほか)
第4章 憲法とナショナリズム(大塚英志×神保哲生×宮台真司)(アテネ・オリンピックの余韻;若者が祭に回帰した ほか)
第5章 ナショナリズムのゆくえ(香山リカ×山口二郎×神保哲生×宮台真司)(なぜいまナショナリズムが問題になるのか;日本人のナルシズム ほか)

著者等紹介

神保哲生[ジンボウテツオ]
1961年、東京生まれ。15歳で渡米。コロンビア大学ジャーナリズム大学院修了。AP通信など米国の報道機関の記者を経て、1993年に独立。日米のテレビ局向けのドキュメンタリー制作に携わる。現在、ビデオジャーナリスト、日本ビデオニュース(株)代表取締役、「ビデオニュース・ドットコム」編集主幹、立命館大学産業社会学部教授

宮台真司[ミヤダイシンジ]
1959年、仙台市生まれ。東京大学大学院博士課程修了。社会学博士。東京大学教養学部助手、東京外国語大学講師を経て、首都大学東京都市教養学部人文・社会系社会学コース准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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がんぞ

1
悠仁親王誕生前夜、次が秋篠宮では年が近すぎ…旧宮家とは10代以上離れているが復権させるのか?バカ小泉純一郎は「愛子様を天皇に」…専門家のいない有識者会議に、漫画家まで動員して「これは陛下の意向(に違いない)」/「国家の象徴」が意思を持っていいものか?神輿は軽いから千年以上続いてきたのではないのか/「国民主権」憲法と天皇=元首は矛盾する。明仁さまの自制(アメリカ製の教育と体制の圧力)によって矛盾が表面化しないが、「陛下が天皇を辞めたいとなったらどうなる」は現実化した/祭祀に特化するといいが大混乱が予想される2023/01/18

T-山岡

1
前半3編が天皇制、後半3編がナショナリズムについて。2003年から2006年頃の対談で、ネタ自体は古いが、天皇制の存続に関わる問題など、現在にも引き続き横たわるテーマは数多く取り扱われている。2019/08/26

oDaDa

1
「盟主なきアジア主義」に、全面的に賛同する。2017/06/24

牛タン

1
内容:ネット番組マル激の討論のうち天皇制、日本のナショナリズムに関するものを集めたもの。宮台、新保プラス各分野の専門家による対談。 感想:下らない。そもそも、各論者がズレたところで持論を展開してるだけで対談になっていない。特に宮台は、天皇制はファクチュアリティに支えられてる、政教分離されてなかったので明治憲法は立憲君主ではなかった、日本人は<公>と<私>の区別ができてない、聖穢カテゴリと貴賤カテゴリは別物、という事を延々と繰り返すだけ。まあ宮台が憲法に関してど素人ということがわかっただけ読んでよかったかも2016/10/30

遠山太郎

1
とんでもない本。天皇と日本のナショナリズムについて。鍵のかかった箱の中の鍵を知れた。聖の天皇、貴の王家、近大と契約、黒人差別と公民権運動、ドイツとユダヤ、キリスト教、ウエストファリア神聖ローマ、そこからわかること。保守的・歴史的・社会学的・宗教学的・憲法的・人権的・現象的考察。一読の価値十二分に。明治政府は家族やムラの感情ゲームを超えるために、契約ゲームとしての<公>のかわりに、もっと大きな感情ゲームとしての疑似公を持ちだした父と赤子。<疑似公>は契約ゲームではないので、無制限に<私>を抑圧しうると同時に2011/05/22

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