根をもつこと (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 402,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393325377
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0010

内容説明

ぼくらはいまこの世界とどうやって繋がればいいのだろうか?過去と未来をつなぐ魂のことば。

目次

第1部 魂の要求するもの(秩序;自由;服従;責任;平等;階級制;名誉;刑罰;言論の自由;安全;危険;私有財産;共有財産;真実)
第2部 根こぎ(労働者の根こぎ;農民の根こぎ;根こぎと国民)
第3部 根をもつこと

著者等紹介

ヴェーユ,シモーヌ[ヴェーユ,シモーヌ][Weil,Simone]
1909年生まれ。フランスの思想家。リセ時代アランの教えをうけ、哲学の教職についたが、労働運動に深い関心を寄せ、工場に女工として入り8ヶ月の工場生活を体験。36年スペイン内戦では人民戦線派義勇軍に応募。40年独仏戦のフランスの敗北で、ユダヤ人であるためパリを脱出。その頃キリスト教的神秘主義思想を深める。42年アメリカに亡命、自由フランス軍に加わるためロンドンに渡るが、病に倒れ、43年衰弱死する。彼女の生涯と遺作は、不朽の思想として世界の文学者、思想家に深い感銘と影響を与えた

山崎庸一郎[ヤマザキヨウイチロウ]
1929年生まれ。学習院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイトKATE

31
圧倒的な抑圧と暴力の時代に、人間の生きる意味を問い続けたシモーヌ・ヴェイユ。『根をもつこと』は、1940年フランスがナチス・ドイツに占領された衝撃から書かれた。祖国や居場所を失うことを“根こぎ”と称して考察した文章は圧巻である。植物の根のように、住んでいた場所が“根こぎ”として破壊されることは、人間の生きる尊厳の喪失であり“根こぎ”した者への隷属を意味する。ヴェイユは“根こぎ”されても、心にある霊感を大切にすることを訴えている。ヴェイユが生きた時代に似てきた今だからこそ、じっくり考えたい。2022/07/21

nao

2
タイトルに惹かれて読み始めた。「神はこの地上で報われることのない努力、空虚のうちで成し遂げられた努力しか報いる力をもたないのである。空虚は恩寵を引き寄せる。空虚の中の努力のみがキリストのいう天に宝を積むという行為となるのである」という文章が心に響いた。報われなくても日々着実にやっていこうと思う。2017/03/12

ndj.

1
「義務の観念は権利の観念に優先する。権利の観念は義務の観念に従属し、それに依存する。一つの権利はそれ自体として有効なのではなく、その権利と対応する義務によってのみ有効となる。」義務を放棄して権利ばかりを言い立てる時代に、本書が白く鋭い槍となって深く厳しく突き刺さらんことを。2009/03/18

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