内容説明
2018年に惜しくも逝去したアメリカ哲学界の重鎮が、映画や演劇を自在に参照しつつ、ロールズの『正義論』に挑み、クリプキのウィトゲンシュタイン解釈に異論を突きつけ、懐疑論を担いうる道徳を紡ぎだす圧倒的な講義。とことんアメリカにこだわった独創的哲学者の思索の頂点。
目次
序論 針路を堅持して
第1講義 背反的思考―ハイデガーとニーチェにおけるエマソンの変様
第2講義 日常的なものの議論―ウィトゲンシュタインとクリプキにおける教示の場面
第3講義 正義の会話―ロールズと合意のドラマ
エピローグ
補遺A 一縷の望み
補遺B カバーレター
著者等紹介
カヴェル,スタンリー[カヴェル,スタンリー] [Cavell,Stanley]
1926年、米国ジョージア州生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業(音楽専攻)。ハーバード大学大学院で博士号(哲学)を取得。ハーバード大学名誉教授。本国アメリカにとどまらずフランスやドイツに絶大な影響力をもつ現代アメリカを代表する哲学者として活躍。2018年、逝去
中川雄一[ナカガワユウイチ]
1953年、北海道生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。専門は現代フランス哲学。専門分野にとらわれず幅広い翻訳で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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