出版社内容情報
宗教の本質は直観と感情だ! 宗教論の古典にして金字塔、50年ぶりの新訳で登場!
内容説明
宗教論の古典にして金字塔、待望の新訳。宗教の本質は宇宙の直観と感情であると喝破し、その法悦を甘美な筆致で描写して、キリスト教の枠を超え、宗教哲学の祖ともなった名著。その衝撃をストレートに伝えるべく、底本に1799年の初版を用い、時代背景とシュライアマハー個人の思想・精神状況を精査して、本書に託された真の意義を探る充実した解題を付す。
目次
第1講話 弁明
第2講話 宗教の本質について
第3講話 宗教への教育について
第4講話 宗教における社交、あるいは教会と聖職者について
第5講話 諸宗教について
著者等紹介
深井智朗[フカイトモアキ]
1964年生まれ。アウクスブルク大学哲学・社会学部博士課程修了、哲学博士(アウクスブルク大学)、博士(文学)(京都大学)。現在、金城学院大学人間科学部教授。著書、『超越と認識―20世紀神学史における神認識の問題』(創文社、第13回中村元賞)、『十九世紀のドイツ・プロテスタンティズム―ヴィルヘルム帝政期における神学の社会的機能についての研究』(教文館、2009年度日本ドイツ学会奨励賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アイス1億円
5
歴史や形式をありがたがっているだけではいけない。それは宗教ではない。 宗教本来の考え方、在り方に立ち戻ろうという話。それはひとりひとりが仲保者になって、それぞれの宗教観を持つことである。みんながみんな同一の教義を掲げなくてもいい。これは宗教だけにとどまらない主張だと思います。2016/10/18
Fifty Round
2
宗教の周辺ですがりつく存在から、まさに宗教を体現する中心的な存在へ。すべての人にそうなってほしいとシュライアマハーは考えている。素晴らしい提言だと思いますね。2017/11/22
アブーカマル
2
神学・宗教学の文脈を考えると先入観なしに読むことがほとんど不可能な本。しかし批判的に読もうとすると、結局「宗教は内面の問題」と言ってるのに過ぎず、すぐに飽きてしまう。そのため感情のままに一気に読み上げてしまうのが、一番挫折の少ない読み方なのではと思う。また従来の宗教批判が宗教の核心を突いたものではなく、その枝葉末節でしかないことだけは割合によく分かる。2016/08/19
トロラ
1
みんながキリストになればいい、なってほしいというメッセージ。2016/11/05
アプリコット
1
宇宙信仰、無限信仰。人間の宗教心の根本を語っている。だからどの宗教にも共通することは多いだろう。2016/08/02