イエスはいかにして神となったか

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  • サイズ A5判/ページ数 325,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393323328
  • NDC分類 192.8
  • Cコード C0016

出版社内容情報

イエスの生涯から根本教理の成立まで、迫力ある思想闘争と人間模様からキリスト教の本質に迫る歴史絵巻。

内容説明

メシア、神の子、真の神にして真の人、イエスとはいったい何者なのか?三位一体とはどういうことか?イエスの生涯と使徒たちの活動から、異端との抗争や夥しい殉教者を出した迫害、それが一転、ローマ帝国公認宗教となり、政治に翻弄され、激しい内部対立を経て、基本教理を確立していく五世紀にもわたる思想闘争と人間模様をドラマチックに描くフランスのベストセラー。

目次

第1部 同時代の人々から見たイエス―紀元1世紀(史資料;逆説の人;特異な存在;超自然的な人物;ユダヤ教聖書の成就―「人の子」;ユダヤ教聖書からはみ出る「神の子」;後世の論争の発端―イエスは人か神か)
第2部 複数のイエス―2~3世紀(異教の地でのキリスト教徒;一つの革命、ヨハネと神の言;神なる人についての疑問;ユダヤ人キリスト教との新たな対立;グノーシス主義あるいは歴史的イエスと形而上学的キリストの対決;キリスト教正統教義の出現;静けさの前の嵐)
第3部 神なる人―4~5世紀(キリストと皇帝;ニカイアで初めての公会議;アリウスの巻き返し;コンスタンティノポリス公会議、ある普遍的な勝利;ネストリウスと「神の母」;エフェソスの「戦い」;カルケドン公会議、キリストの二つの本性について)

著者等紹介

ルノワール,フレデリック[ルノワール,フレデリック][Lenoir,Fr´ed´eric]
1962年生まれ。スイスのフリブール大学卒。専攻は哲学。雑誌編集者を務めたのち、フランス国立社会科学高等研究院で博士号を取得、同研究所研究員を経て、現在、ル・モンド紙発行の『宗教の世界』誌編集長。ラジオ番組の制作・司会も務めている。作家・宗教ジャーナリストとして多数の著書がある

谷口きみ子[タニグチキミコ]
フランス語・イタリア語翻訳家。上智大学外国語学部フランス語学科卒業。ローマとジュネーヴに6年半滞在。長年実務翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひまわり

4
神学の歴史を読んだ。三位一体をキリスト教徒でさえどれほど理解しているだろうか?と問われているが本当に難しい・・・というのもイエス自身がわかりやすく言っていないからだ。一つの位に三つのペルソナと教わったけれど。公会議もこんなにたくさんあったのかと知り、使徒信条、ニケア・コンスタンチノープル信条ができるまでもこれほどの紆余曲折があったのかと。ただ神学を一本化するまでにどれだけの争いがあったのかと思うと悲しくなった。2016/08/22

寝子

3
数世紀に渡る神か人かの論争から“神にして人である”という一応の統一見解に至った後、東西教会の分裂、宗教改革を経て、20世紀中盤の第二ヴァチカン公会議をもって福音書に立ち戻る、という流れが資料の紹介とともに示される。 終章で著者が整理したキリスト教の基本事項が各宗派の共通項。1)イエスは神と特別な関係を持つ人間であり、神と人間たちとの間に唯一の仲介者として救済者の役割を持つ。2)イエスは死んで、死人の中から蘇り、目には見えないが今も人間に対して現存し続けている。2012/10/06

ときお

1
やっぱり表紙とタイトルが怪しいので損をしているような気がするが、イエスが「神」と認められるまでにどういった神学的、哲学的、あるいは歴史的動向があったかを論じている本である。極めて理性的。2014/12/02

ときにゃん

1
イエスキリストは人か神か、人から神になったのか、神から人に降りたのか。人でもあり神でもあるのか。イエスの本性について何百年もの間、争っていたなんて。迫害に次ぐ迫害、その中でも多数派がのこり、国教となった。キリスト教がどこからでてきたのか、どのように広まっていったのかがよくわかった。2014/11/28

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