現代哲学への招待
合理性の諸問題

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  • サイズ B6判/ページ数 437,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393323113
  • NDC分類 133.9
  • Cコード C0010

出版社内容情報

現代最高の哲学者の哲学大系を一望できる論文14編。合理性を鍵に心と行為の哲学と言語哲学を架橋し、更に人間の不合理性を解明。

内容説明

デイヴィドソン哲学のふたつの柱「心および行為の哲学」と「言語哲学」を、円熟したわかりやすい筆致でさらに発展させ、「合理性」を鍵概念に、両分野を架橋する「統一理論」を構想。加えて、心の不合理さを見据え、合理性と不合理性はいかに両立できるかを探究する意欲的な論文14編。デイヴィドソンの半生と彼の哲学の成立過程を知ることができる貴重なインタヴューも収録。

目次

第1部 合理性と価値(客観性の問題;価値評価を表現すること;価値の客観性;価値評価の個人間比較)
第2部 問題と提案(チューリングのテスト;表象と解釈;行為の説明における諸問題;合理性の科学はありうるか;思考に必要なもの;思考、意味、行為の統一理論)
第3部 不合理性(不合理性のパラドクス;非一貫性と不合理性;欺瞞と分裂;騙されているのは誰だ)
ドナルド・デイヴィドソンへのインタヴュー

著者等紹介

デイヴィドソン,ドナルド[デイヴィドソン,ドナルド][Davidson,Donald]
1917年、米国マサチューセッツ州生まれ。1939年、ハーバード大学卒。1941年、同大学院で修士号取得。1942年から1945年まで兵役を務めたのち大学院に戻り、1949年にPh.D.を取得。クイーンズ大学を皮切りに、スタンフォード大学やプリンストン大学など多くの大学で教鞭を執り、1981年からはカリフォルニア大学バークレー校で哲学教授を20年以上勤める。2003年8月、逝去。現代の言語哲学や心の哲学において最も重要な哲学者といわれる

金杉武司[カナスギタケシ]
1972年生。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。高千穂大学人間科学部准教授。専門は、心の哲学

塩野直之[シオノナオユキ]
1971年生。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。福井県立大学学術教養センター講師。専門は、現代英米哲学

鈴木貴之[スズキタカユキ]
1973年生。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。南山大学人文学部講師。専門は、心の哲学

信原幸弘[ノブハラユキヒロ]
1954年生。東京大学大学院理学系研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院総合文化研究科准教授。専門は、心の哲学、認知哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Bevel

1
説明、証明、反証など細かいけれど、結論は意外にシンプルだな、と感じた。「合理性は構成的である」「人は思考とは半独立的な構造を持っている」「Aを信じることと、Aでないことを信じることはできるが、AとAでないことを同時に信じることはできない」「価値は物の性質に由来する」「意味と信念と欲求は密接に関わり合ってる」などなど。2010/06/29

roughfractus02

0
合理的という時、我々は道理、論理、経済等の参照規準を選択する。この時客観を参照する主観という前提は共通するかに見える。だが著者は、知識の獲得から合理性に接近し、この獲得が主観から客観へでなく、全体論的、共同的に出現するという。自分が誤っているという観念にこの共同性が与えられているという点は、クワインやウィトゲンシュタインを髣髴させる一方で、獲得行為(信念と欲求)から文の真理に接近する場面での著者は信念と意味を重視し、『真理と解釈』と同様、タルスキの真理論を逆用しつつ、「統一理論」の創出へと踏み込んで行く。2017/02/11

at_akada

0
合理性とコミュニケーションについて。2009/02/11

yuki

0
チューリングテストについてのデイヴィドソンの意見が読めて収穫。それにしても難渋…2008/05/27

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