「千と千尋」のスピリチュアルな世界

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 260p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784393203200
  • NDC分類 778.77
  • Cコード C0014

内容説明

龍や魔女、妖怪をはじめ八百万の神々などが登場する『千と千尋の神隠し』は、まさに日本のスピリチュアル・ワールド(神仏や精霊などの世界)の縮図である。この多彩なキャラクターや、“トンネルを抜ける”“橋を渡る”等の各場面に込められた宗教的な意味を、物語の展開に沿って読み解く。

目次

第1章 暗いトンネル(両親と外車と郊外の家;千尋 ほか)
第2章 不思議の町(トンネルの向こうがわ;不思議の町へ ほか)
第3章 湯屋は大騒動(湯屋の構造;大根の神さま ほか)
第4章 カオナシの物語(浴場にカオナシあらわれる;大盤振る舞い ほか)
第5章 旅の終わり(「中道」の意味;死者たちの世界 ほか)

著者等紹介

正木晃[マサキアキラ]
1953年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院博士課程修了。国際日本文化センター客員助教授等をへて、現在、慶應義塾大学非常勤講師。専門は宗教学(チベット・日本密教)。特に修行における心身変容や図像表現を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koichiro Minematsu

13
人間の生と死をつかさどるのが神様。多神教の日本では古くから八百万の神々にも信仰をもつ。「千と千尋~」の場面から宗教学より解説する。ちなみに「ジブリ」はサハラ砂漠の吹く熱風。2016/09/11

akane

6
岡田斗司夫氏ゼミで「千と千尋」編を見た上で読了。母がなぜ娘にそっけないか、ハクは実は誰なのかは、岡田氏の解説の方が説得力あったけれど、アニミズムの観点から優しい文章で読み解いている本書も素晴らしい(映画を観ていれば、小学校高学年からでも十分に読めそう)。「直会」「供食」「赤不浄」など耳慣れない言葉の一つ一つが新鮮で興味深い。それにしても、その道のプロが『千と千尋―』を観賞したら、これほど細かな絵の表現から情報を読み解き、思索できるものなのかと驚いた。「皆、絵をちゃんと見ていない」とは岡田氏も言ってたなあ。2020/10/07

Hiroki Nishiyama

4
あまり掘り下げすぎると、都市伝説になってしまいそうだ。2010/08/24

ひで

3
「千と千尋の神隠し」のストーリーを細かく読み解いて、背後にあるメッセージを宗教的な知識で解説したり、現代の日本の状況と重ね合わせて考察されている。何回も映画を見てたけど気づかないこともあって、新しい発見がたくさんあった。特に宗教の知識をもっと知りたいと思うきっかけとなった。ストーリーにあわせて解説されているので状況を思い浮かべやすく、普通に解説されるよりも理解が早かったと思う。2012/09/23

seijyun

2
「アニメにはアドリブが存在しない。綿密に計画された意図があるのみ」だとすると宗教学者である著者の見解は説得力があります。ただでさえ人を引き付ける作品をさらに深く鑑賞することができます。宮崎アニメの見方が変わる。2014/12/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/432253
  • ご注意事項