出版社内容情報
現代思想としての日蓮思想の再構築をめざして、「国家」「他者」「生命」をキーワードとして現代の諸問題に応答する。最終回配本。
これまでの日蓮研究の成果を踏まえ、日蓮とその教団の教義と歴史の全貌をあきらかにするともに、日蓮思想の現代化を目指すシリーズ。第5巻では、現代思想としての日蓮思想の再構築をめざして、「国家」「他者」「生命」をキーワードとして現代の諸問題に応答する日蓮思想の「いま」を呈示していく。
【著者紹介】
福神研究所所長。
内容説明
日蓮の現代的意義を探究。現代思想としての日蓮思想の再構築をめざして、「国家」「他者」「生命」をキーワードに現在の諸問題に応答する。
目次
序章 一九六八年の思想と立正安国
1 近代教学と日蓮思想(日蓮教学の展開と論争―近世から近代へ;戦後の日蓮論;世俗化と日蓮仏教―松戸行雄の「凡夫本仏論」をめぐって)
2 国家と日蓮思想(国家・国体と日蓮思想(田中智学を中心に;清水梁山の生涯と思想)
超国家主義と日蓮思想―最後の高山樗牛
宗教と暴力―日蓮の思想と信仰を中心に)
3 他者と日蓮思想(上原専禄の生涯と思想―日蓮と死者をめぐって;他者と日蓮認識―上原専禄を中心として;他者との関わり―法華=日蓮系新宗教における他者と公共性;悲しみの日蓮―死者・回向・葬式仏教)
4 生命と日蓮思想(修羅の科学者 宮沢賢治;霊性の宇宙―宮沢賢治と法華経;生命論と日蓮思想;環境と共生)
著者等紹介
上杉清文[ウエスギセイブン]
1946年、静岡県生まれ。立正大学仏教学部中退。日蓮宗本國寺住職。現在、福神研究所所長。劇作家
末木文美士[スエキフミヒコ]
1949年に、山梨県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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