内容説明
いま明らかになった空海入唐の新事実!空海の全著作を通底する思想「法海は一味」とは何か。入唐し得た空海がまずはインド僧の般若三蔵らに師事して、インドの言語(梵語)や南天竺のバラモン等の説などから聴講し始め、次いで恵果和尚から真言の秘法を余すところなく心に受法し得た経緯をたどり、それ以降、生涯にわたって撰述しつづけた多くの著作のなかから、幾つかの「ことば」を「読み解く」ことで、「還源への道」への「歩み」を辿る。
目次
第1章 槐市の春秋―青襟にして槐市の春秋を摘む
第2章 遠猷への思慕―俗を去って真に入る
第3章 唐都長安での四運―三密の印、之を一志に貫く
第4章 韜黙の一紀―帰国後の歩み
第5章 高雄山寺への誘ない―風信雲書、天より翔臨す
第6章 密蔵の宣揚―「勧縁疏」
第7章 秘蔵の奥旨―意味の深みへ
第8章 高野の開創と中務省への出仕―幽薮窮巌に入定す
第9章 東寺の給預と衆庶の福祉―三世の如来は兼学して大聖を成ず
第10章 真言の醍醐―法海は一味の帰結
著者等紹介
高木〓元[タカギシンゲン]
1930年島根県に生まれる。1956年高野山大学卒業。1958年東北大学大学院修了。インド学仏教史学専攻。元高野山大学学長。日本学術会議会員(第15期、第17期、第18期)。高野山大学名誉教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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