出版社内容情報
戦争とヨーガを結ぶ、異色の実録。日露戦争での死闘から生まれた心の転換、そして苦悩からの脱出。それが「瞑想」の原点になった。
日ロ戦争時、軍事探偵として満州に潜行し諜報活動やロシア軍の後方攪乱に命がけの活躍をした青年三郎の、後のヨーガを軸とする精神形成の土台となった希有の体験を描く。
【著者紹介】
心身統一法を唱道し後に天風会をつくり、実業界のみならず各界に多大な影響を与えた中村天風に師事し、天風の哲学実践を独自の形で世に伝えることに努めた心理療法家。平成14年逝去。
内容説明
戦場から瞑想へ!ヨーガの悟りに至る道程に大きく関わる、天風の人間形成の核心を痛快に描く。
目次
唸る青龍刀
爺の一声
修猷館
明道館
軍事探偵への道
日本の行方
謀報の戦
誘拐
コサックの宿舎
味噌倉の中
刑場への道
後方撹乱
瞑想と満洲
著者等紹介
おおいみつる[オオイミツル]
中村天風に師事。心理療法家。平成14年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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C-biscuit
9
こんな本があるとも知らず、欲しくなり購入。今年の4月に出たようであるが、「戦場と瞑想」を改題したようである。中身はタイトル以上に戦場のことが詳細に書かれており、一つの戦記物のような雰囲気がある。改題前のタイトルとおりの内容である。中村天風のことはある程度知っていると思ったが、この本は、軍事探偵時代のことが細かく、深く知ることができた。司馬遼太郎の小説に出てくる人物も多く登場し、この時代の日本を想像させる。元は古い本であるが、現在の解釈では想像できないような思想があり、それをうまく説明しているとも思う。2015/11/21