真宗入門 (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 164p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784393133989
  • NDC分類 188.7
  • Cコード C0015

内容説明

“ナムアミダブツ”の真の意味とは。大拙が欧米の聴衆を前に、やさしく、ていねいに語った、最もわかりやすい「浄土」への誘い。

目次

第1章 限りなき慈悲(親鸞の宗教経験;アミダの教え ほか)
第2章 内なる自己のさとり(アミダの誓願;至心になること ほか)
第3章 絶対の信(科学者の知;五感を超えるもの ほか)
第4章 ありのまま(自力と他力;自力を超えて ほか)
第5章 妙好人(妙好人とは;日本語と霊性 ほか)

著者等紹介

鈴木大拙[スズキダイセツ]
1870年金沢市本多町に生れる。本名貞太郎。1891年上京し、鎌倉円覚寺の今北洪川について参禅。1892年洪川遷化後、釈宗演に参禅。1895年東京帝国大学文科大学中退。翌年『新宗教論』出版。1897年渡米し、イリノイ州ラサールのP・ケーラスの関係する出版社の一員となる(1908年まで在米、同年に渡欧)。1907年『大乗仏教概論』をロンドンで出版。1909年帰国後、学習院・東大の講師に就任。翌年、学習院教授就任。1921年大谷大学教授就任。英文仏教雑誌『イースターン・ブディスト』創刊

佐藤平[サトウタイラ]
1939年大分県に生れる。1962年京都大学文学部卒業。1964~66年鈴木大拙師に師事。1971年京都大学大学院文学研究科宗教学博士課程中退。1991年大谷女子大学教授を辞任。1993年正行寺竹原智明師の命を受けて渡英。1994年新設正行寺三輪精舎(Three Wheels)主管。1997年正行寺にて出家剃髪の儀、法名顕明。2011年現在、正行寺ロンドン道場三輪精舎主管。ロンドン仏教協会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ジャズクラ本

16
○「善人なおもって往生を遂ぐ いわんや悪人をや」。僕の興味は禅の第一人者であった鈴木大拙がこの言葉をどう説明するかの一点に尽きた。前半部はやはり禅僧らしく自力に軸足のある説明だったが、肝心の部分は矛盾と言おうかウロボロスのようなこの文句を言葉を尽くして説明している。但し、そこは破綻のない論理ではなく言葉の敗北であり、阿弥陀が常に傍らにいるという善悪を超えた光明の境地と説く。流石は鈴木大拙と思うと同時に、やはりこれ以上の言葉による説明は無理なのかという諦観の入り交じった読書だった。真宗の解説本としては秀逸。2020/04/25

roughfractus02

6
『浄土系思想論』で、禅者である著者が浄土系思想に見出した特徴は「他力」と「呼号」だった。この強調によって、人間は阿弥陀の教え(法)の潜在的可能性(機)であり、両者が一体とする宇宙観が前景化する。本書でも、この宇宙観を得る実践が「呼号」という行為であると著者は説く。英文を邦訳した本書でも呼号が「ナムアミダブツ」とカタカナ表記なのは、呼号が意味を持つ人間の言葉(自力)とは異質のものだからだろう。真宗を語る本書では、才市や妙好人の逸話にこの宇宙観を辿り、自己に潜在する法の「現成」が他力によって開かれる様を示す。2021/02/22

ミー子

5
最近私にとって、浄土真宗の説く内容が、以前と全く違う意味に感じられてきて、手に取った本。 この本は、悟りの境地を実体験している(実地の宗教経験を経ている)鈴木大拙師だからこそ書ける本だと思う。これまで、禅は難解で浄土真宗は民衆に分かり易く平易というイメージだったが、この本に書いてあったように、浄土真宗の本質の根本の深淵の教義は、もしかしたら宗教経験の最後の到達点なのかも知れない。2022/12/25

1
普通否定される傾向にある他力に重きが置かれているのが興味深い。尤も僕たちが日常的に使っている他力とは意味合いが違っているのだが。最終的に救ってくれるのは阿弥陀(=他力)だが、それに達するためにも自力の努力がなくてはならない。2020/05/21

脳疣沼

1
文章は平易で分かりやすいことこの上ないが、体験がついてこないと感動できない。2017/10/12

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