出版社内容情報
大乗仏教にはさまざまな女神が登場するが、その主要な六女神のルーツをはじめ、信仰や造形、儀礼等について解説する。図版100点。大乗仏教では多数の諸仏・諸菩薩・諸天などが登場するが、そのほとんどが男性である。しかし、なかにはごく少数だが、吉祥天や弁財天などの女性もいる。これが密教になると、その数が急増する。こうした仏教における女性尊格(「女神(じょしん)」ないし「女尊(じょそん)」)のうち、?ターラー、?孔雀明王、?准胝観音、?鬼子母神、?吉祥天と弁財天を取り上げ、そのルーツから、仏教に取り込まれた経緯、仏教内での位置づけとその役割、さらにインド・ネパール・チベット・日本などでの信仰・美術・マンダラ・供養法などを総合的に解説する。図版100点。
森 雅秀[モリマサヒデ]
1962年、滋賀県生まれ。1994年、ロンドン大学大学院修了。Ph.D.(ロンドン大学、1997)。名古屋大学文学部助手、高野山大学文学部助教授を経て、現在、金沢大学教授。専門はインド・チベットの仏教文化史。比較文化研究。著書に『マンダラの密教儀礼』『インド密教の仏たち』『マンダラ事典』(春秋社)、『大日如来の世界』『インド後期密教〔上・下〕』(共著、春秋社)、『生と死からはじめるマンダラ入門』(法藏館)、『仏のイメージを読む』(大法輪閣)など。訳書にマルティン・ブラウエン『図説 曼荼羅大全』(東洋書林)、フィリップ・ローソン『聖なるチベット』(共訳、平凡社)がある。
内容説明
仏教になぜ女性のほとけが出現したのか。ターラー、孔雀明王、チュンダー(准胝観音)、鬼子母神、弁才天、吉祥天の六女神を取り上げ、そのルーツをはじめ図像的特徴、信仰、実践儀礼等を解説する。図版92点。
目次
第1章 ターラー(ターラーという女神;インドのターラー ほか)
第2章 孔雀明王と五護陀羅尼(陀羅尼とは何か;マハーマーユーリーの神話 ほか)
第3章 観音になった女尊チュンダー(チュンダーという女神;文献に説かれるチュンダー ほか)
第4章 鬼子母神(鬼子母神に願う;鬼子母神の物語 ほか)
第5章 弁才天と吉祥天(竹生島と蓮華会;弁才天の成立とイメージ ほか)
著者等紹介
森雅秀[モリマサヒデ]
1962年、滋賀県生まれ。1994年、ロンドン大学大学院修了。Ph.D.(ロンドン大学、1997)。名古屋大学文学部助手、高野山大学文学部助教授等を経て、金沢大学教授。専門はインド・チベットの仏教文化史、比較文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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