出版社内容情報
経典中の重要なテーマを悉く取り上げ、膨大な資料を用いてそれらを詳しく解説した、ラモットの名著『仏訳維摩経』の序論を邦訳。
経典中の重要なテーマを悉く取り上げ、膨大な資料を用いてそれらを詳しく解説した、一種の非常に優れた仏教概論であるラモットの名著『仏訳維摩経』の序論を邦訳。
【著者紹介】
1903年、ベルギー生まれ。仏教学者・カトリック司祭。ルーヴァン大学で古典文献学を専攻。1983年、ブリュッセルで逝去。
内容説明
ベルギーの仏教学者ラモットが『維摩経』をチベット語からフランス語に翻訳した名著『仏訳維摩経』。その「序論」は教理や歴史など一切を網羅しており、それ自体で独立した「維摩経研究書」といっても過言ではない。また、巻末の「付録(注解1~8)」も経典中の重要なテーマを数多く取り上げて解説した、一種の優れた仏教概論になっている。本書は、この「序論」と「付録」を、著者自身による修正も加えられた『英訳維摩経』から日本語に翻訳したもの。
目次
第1章 『維摩経』の訳本
第2章 『維摩経』の経題
第3章 『維摩経』の哲学思想
第4章 『維摩経』の資料の源泉
第5章 『維摩経』の年代
第6章 『維摩経』の構成
第7章 『維摩経』の舞台
第8章 インドの伝承における維摩
第9章 インドの論書に引用された『維摩経』
付録
著者等紹介
ラモット,エティエンヌ[ラモット,エティエンヌ] [Lamotte,´Etienne Paul Marie]
1903年、ベルギーのディナンで生まれる。仏教学者・カトリック司祭。ルーヴァン大学で古典文献学を専攻。1923~1926年、マリーヌで神学を学び叙階を受ける。1928~1930年、ルーヴァン大学で教えつつ、1929年、同大学で東洋言語学博士号を取得。その後、ソルボンヌ大学等で東洋関連の科目を学ぶ。師、ル・イ・ド・ラ・ヴァレ=プーサンの確立した仏教学の伝統を継承し、梵・蔵・漢の原典に基づく詳細な注釈を含む経典・論書の翻訳を数多く完成。1983年5月、ブリュッセルで逝去
高橋尚夫[タカハシヒサオ]
1944年、東京都生まれ。大正大学仏教学部梵文学科卒業、同大学院博士後期課程単位取得退学。現在、大正大学教授
西野翠[ニシノミドリ]
函館市生まれ。北海道教育大学(英語科)卒業。千葉大学教育学部言語障害児教育教員養成課程修了。教員、編集者を経て、大正大学人間学部仏教学科編入。同大学院博士後期課程単位取得退学。現在、大正大学綜合佛教研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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