内容説明
インドから伝播した仏教文化が最高度に開花した国チベット。宗教のみならず政治・芸術・社会など、千三百年にわたるチベット人の活動全般を歴史的展開に沿って体系的に解説した世界的名著の翻訳。現存しない僧院などを含む貴重な写真121点を収録。
目次
第1部 古代王朝(チベット勢力の出現;仏教の伝来;後世の文献に描かれた古代)
第2部 中世(僧院生活の基礎;モンゴルの間接支配;宗教への専心)
第3部 黄帽派(権力への歩み;清朝の宗主権;二十世紀)
著者等紹介
スネルグローヴ,デイヴィッド[スネルグローヴ,デイヴィッド][Snellgrove,David]
1920年、イングランドのポーツマス生まれ。ケンブリッジ大学やローマのG・トゥッチの下で東洋学を学び、ヒマーラヤ周辺の仏教僧院などの現地調査を行う。密教を中心とするインド・チベット仏教研究では世界の第一人者。ロンドン大学名誉教授
リチャードソン,ヒュー[リチャードソン,ヒュー][Richardson,Hugh]
1905年、スコットランドのセント・アンドルーズ生まれ。オックスフォード大学卒業後、1930年にインド政庁に入る。1936~1940年には英国代表部長として、1946~1950年には英国代表部長・インド代表部長としてチベットの首都ラサに滞在。その間、チベット各地を調査旅行し、後にチベットに関する多数の論著を発表する
奥山直司[オクヤマナオジ]
1956年、山形県生まれ。東北大学大学院博士課程単位取得退学。現在、高野山大学教授。専攻は仏教文化史。著書に『評伝河口慧海』(中公文庫)、『極限の高地 チベット世界』(共著、小学館)、『河口慧海日記』(編集、講談社学術文庫)、『南方熊楠書翰』(共編、藤原書店)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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