内容説明
インドに生じた密教が、国家との関係を経て大きく転換した中国。経典等の解説にとどまらず、敦煌や朝鮮の文献をはじめ、法門寺や雲南の新資料を駆使して、謎の中国密教の実態に迫る。美術や実践面からも光を当てた、わが国初の総合的解説書。図版85点。
目次
序論―中国密教とは何か
歴史篇(中国密教の流れ;中国密教の祖師たち;密教の寺院と霊場;韓国の密教;日中の密教交流)
思想篇(中国密教の思想的特質;密教と護国思想;初期密教と道教との交渉)
美術篇(中国の密教美術;敦煌の密教美術;韓国の密教美術;中国ラマ教の遺したもの;唐本図像の世界)
実践儀礼篇(中国の密教儀礼概論;諸尊信仰の種々相;アジアに現存する密教儀礼;五臓身体観の神秘)
著者等紹介
頼富本宏[ヨリトミモトヒロ]
1945年生まれ。京都大学大学院博士課程修了。文学博士。種智院大学学長
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