シリーズ大乗仏教
仏と浄土―大乗仏典〈2〉

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  • サイズ A5判/ページ数 300p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784393101650
  • NDC分類 183
  • Cコード C0015

出版社内容情報

大乗仏典における仏とその世界に焦点を当て解説。浄土三部経・維摩経などで説かれる仏と浄土の他、女人往生などを加え幅広く論究。

内容説明

本巻は、浄土三部経・維摩経・阿〓(しゅく)仏国経・悲華経をとりあげ、大乗仏典で説かれるさまざまな仏の浄土に焦点をあてて、その成立から相互の影響関係、展開について具体的に論究する。

目次

第1章 浄土思想の理解に向けて
第2章 大乗の仏の淵源
第3章 浄土に生まれる女たち―文献学としての仏教学の意義
第4章 維摩経の仏国土
第5章 阿〓(しゅく)仏とその仏国土
第6章 阿弥陀仏浄土の誕生
第7章 浄土と穢土―“悲華経”概観
第8章 浄土教の東アジア的展開

著者等紹介

下田正弘[シモダマサヒロ]
1957年、福岡県生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。1993年、文学博士。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授

末木文美士[スエキフミヒコ]
1949年、山梨県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。博士(文学)。東京大学文学部教授を経て、国際日本文化研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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bapaksejahtera

8
大乗経典論は、浄土経典に移る。浄土教は唐代の道綽・善導を中心に東アジアに広まり、我が国でも民衆仏教として隆盛を極めた。本書では浄土信仰に於ける浄土とそこに在する諸仏の概念を分析する所から始める。難解な文献学的記述が多く理解が及ばないが、インド仏教を離れて初めて浄土の概念が生じる。又女人成仏に論が及ぶが、ここで明らかに女性である飛天が描かれる。蜜が流れ美女にかしずかれるコーランsurgaを連想させ面白い。インドでは浄土経典原典が見つからぬ一方、近年アミターバ(阿弥陀)の碑文が発掘される等興味深い記述もある。2022/05/09

マウンテンゴリラ

2
日本人にとっても馴染みの深い浄土、および阿弥陀仏をはじめとする仏に関する、かなり掘り下げた議論が展開されている。思想、哲学といった観点からの(大乗)仏教に興味のある私としては、本巻のテーマにはやや興味を削がれるという面はあった。しかし、信仰よりも思想的な面に普遍性を求める姿勢からは、仏教に対する本当の理解は得られないのかもしれない。人智を越えたところに真実があるとするならば、やはり信仰、仏の超越性というものにしっかりと向き合っていく必要があるということを感じた。2014/09/27

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