出版社内容情報
女性と年齢、結婚、ファッション、女ともだち――
内容説明
誰かの期待に応えられなくても、無理して笑うのは、もうやめよう。年齢、結婚、ファッション、女ともだち―さっきまであった自信なんて、いとも簡単に吹き飛んでしまう毎日を果敢に生きる女性へ贈る、「自分とは何か」を思索する短編+エッセイ33編。
目次
How old are you?(あなたいくつ?)
ライク・ア・ガール
自分らしく生きることを決めた女の目に涙
若さ至上主義に憤るコノシロと未来のあたし
夢見る頃を過ぎた元美大生のママですけど何か?
さみしくなったら名前を呼んで
わたしの新しいガールフレンド
しずかちゃんの秘密の女ともだち
サキちゃんのプリン
気分よく自由でいるために服を着る―SATCに愛を込めて〔ほか〕
著者等紹介
山内マリコ[ヤマウチマリコ]
1980年生まれ。富山県出身。大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業。2008年に短編「十六歳はセックスの齢」で第七回R‐18文学賞・読者賞を受賞。2012年、同作を含む短編集『ここは退屈迎えに来て』(幻冬舎文庫)で鮮烈デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
111
ショートストーリーとエッセイの混じった一冊。ジェンダーの観点から「女の子らしい」とは…ドラえもんのしずかちゃんの立場から述べ、しずかちゃんの本音が語られる。女のあるべき姿って男が描く理想…そんな偏った見方なんてどうでもいいじゃない、自分らしく、自分のやりたいこと見つけてやってみようという提起が感じられる。一番納得したのは、イギリスの詩人の「いくらか長生きしても最初の20年こそ人生の一番長い半分だ」という言葉。その通り❗その後はあっという間だから。2020/01/29
ででんでん
108
お気に入りさんが書いておられる通り、抱き締めたくなるような本。どこもかしこも共感だらけ。「自分の運命を知って」いる、しずかちゃんには泣かされた。こどもの頃から似たようなことを思ってきたな…。もっと思いきり、力の限り、全部ちぎって飛び出していきたいと。それでも今は幸せだが、さらに、「何かを主張する事も、人目を気にする事もなく、年老いた自分をひたすら楽しむ」ことができるように。そして最後の遅咲きDJが最高に爽快でかっこいい🎵「あたしは大器晩成型だから、その分先は短いもんで、過去に浸ってる時間なんてないのさ」2019/06/20
シナモン
88
図書館本。ショートストーリーとエッセイ集。女の子、女性の生きづらさを描いたものが多いのかな。それがタイトルの「よくやってる」につながるのだろう。ほんと、みんなよくがんばってる。ドラえもんをしずかちゃん目線で語った物語が面白かった。「目標と一緒にご褒美を用意する」この部分は多いに共感です。さらっと読める一冊でした。2019/09/11
えりこんぐ🐤
80
ショートストーリーとエッセイで、山内マリコの世界にどっぷり浸かれる一冊✨ しずかちゃんの本音、留学生から見た日本、ミニタイムスリップの話が笑えた。女の子、女性、女..あたしたち本当によくやってるよ! これ男性は楽しめる人あまりいなそうw2019/06/04
yanae
77
目から鱗が落ちまくり!すごい力のある作品だと思いました。エッセイと小説が両方入った面白い一冊。社会から求められる女性像とは。そんなのほんとの自分なの?縛られないでいいんだよ。っていう強いメッセージ。特にライクアガールとドラえもんのパロディが強烈な印象。女の子のように走ってと言われた大人はみんなぶりっこ走り。女性も極端にくねくねして走る。でも女の子に同じように言うと、全速力でかっこよく走る。大人になるにつれて女性自身も「社会の求める女」というイメージにがんじがらめになってるのでは、という提起。すごいの一言!2019/09/23