出版社内容情報
ゾクッとする不気味な物語から心がホカホカに温まる物語まで、小学校中学年~高学年向け本格的な短編集のシリーズ。おおぎやなぎちかによる第2弾のテーマは「木」。豪華な実力派児童文学作家陣が自由にテーマを決め、楽しく簡潔に描いた作品ばかりなので、本を読む経験が少ない小学生でも休み時間にサクッと読書の奥深さを味わえます。
内容説明
一つの種から、芽が出て、木になる。何年も何十年も、何百年も、木は、何を見てきたんだろう。ゾクッとする不気味な物語から心がホカホカに温まる物語まで、バラエティーに富んだショートストーリー6作品を収録。小学校中学年~高学年向け。
著者等紹介
おおぎやなぎちか[オオギヤナギチカ]
秋田県生まれ。児童文学作家。俳人。日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会会員。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人。おもな作品に第45回児童文芸新人賞『しゅるしゅるぱん』(福音館書店)、第42回児童文芸家協会賞『オオカミのお札』シリーズ・『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』(以上、くもん出版)などがある
ao[AO]
フリーランスのイラストレーター。書籍・教材・広告などの分野で幅広く活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Midori Matsuoka
6
最近気になっている作家さん、初読み。 通学路にある木、庭の木、色んなところにある木々はそこに佇んで私たちのことをどんな風に見ているんだろう。そんなことを考えてしまう、連作短編集。 どの物語にも木が登場して、ちょっと不思議な出来事が起こったり、心がほぐれる出来事があったりする。 第一章の「登校班」、意外な展開で面白かった。忘れ物をして右往左往する1年生、そんな下級生をやさしくフォローするおにいさんおねえさんの姿が描かれていた。どの話も小学生が共感できるエピソードが盛り込まれていて、とても読みやすかった。2022/07/25
Nori
3
小学生たちの不思議な木にまつわる物語を集めた短編集。どれもどの物語も素敵だったけど。個人的には引っ越しのせいで友達と離れることになった少年たちが木によって言葉を伝え合える『友だちの木』が好きでした。2024/02/03
えびー
2
4年くらいから。 一年生から六年生までの子供と、木にまつわるお話しが6つ入っている。読みやすくて上手、教科書的。 しっかりした読み物が好きな子に。 表紙は素敵だけど、字体が硬いなあ。2022/12/11
ムーミンまま
2
小学校高学年の読むのが苦手な子も、手に取りやすく読みやすい作り。短編だけど、ちょっぴりの不思議とこどもたちの心の動き(成長)が程よく描かれている。キーワードは【木】 そして最後に、それぞれの短編を結びつける素敵な仕掛けが!
yumicomachi
2
木が登場する六つの短編。絵美里のある朝を描いた「登校班」ではケヤキ、「友だちの木」で耕介と海太の友情を仲立ちするのはアンズ、「お守り」の満里奈がバスに乗って行く初めての場所にあったのはリンゴ、「ちょっといいかも」で加奈子が苦手だった同級生と心を通わせるきっかけになるのはカエデ、「桜の向こうへ行ったなら」は亜美の桜の木の近くでの体験、「紙飛行機」で怜は松の木に登る。どの物語でも子どもたちの悩みや成長がリアルに描かれていて、不思議な出来事も日常の続きのように自然に読め、爽やかな読後感を残す。2022年4月刊。2022/05/04