出版社内容情報
岩田健太郎[イワタ ケンタロウ]
内容説明
インフルワクチン、結局打つ方がいい?子宮頚がんワクチンって実際どうなの?何度も打つのは一体なぜ?付き合い方を知り、本質を探っていく、画期的なワクチンの入門書。
目次
第1章 子宮頚がんワクチンとメディア―ワクチンの現在(子宮頚がんワクチンを総括する;ワクチンとメディア)
第2章 感染症と戦う―ワクチン・免疫とは何か(ワクチンと免疫;日本のワクチン)
第3章 「あなたの健康」を目指せ!―ワクチンの未来と理念(脅威となる感染症;ワクチンの未来を語る)
著者等紹介
岩田健太郎[イワタケンタロウ]
1971年島根県生まれ。島根医科大学(現・島根大学医学部)卒業。沖縄県立中部病院、ニューヨーク市セントルークス・ルーズベルト病院、同市ベスイスラエル・メディカルセンター、北京インターナショナルSOSクリニック、亀田総合病院を経て、2008年より神戸大学。神戸大学都市安全研究センター感染症リスクコミュニケーション分野および医学研究科微生物感染症学講座感染治療学分野教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なると
23
インフルエンザの予防接種を打つべきかを判断したく、肯定派と否定派それぞれの本を読もうと思った。しかし肯定的な医師は意外に見つからなくて著者2冊目を選択。正直こちらの本を読んでもインフルエンザや子宮頸がん予防接種の必要性の判断は出来なかった。予防接種は怖くないけどリスクはあるよ、その両方を見据えおめーで決めろよって事。インフルワクチンは統計的には子供も成人も一定の効果はあるが、高齢者には効きにくい。感染した時の本人のコンディションも関係する様。まあ予防接種受けようかという気にはなった。とりあえず隔年とかで。2017/04/03
ロア
22
再読。ワクチンはひとつの医療ツールであり、適切な対象に適切な目的で用いれば役に立つが、そうでなければ役に立たなかったり、場合によっては有害ですらある。ワクチンの欠点として、複数回接種が面倒、お金がかかる、痛い、副作用、添加物、日本政府の運用面が「いけてない」など、冷静に論理的に書かれていると感じました。 ページ数は短いけどピロリ菌の話が興味深かったです。一定の病気の原因でもあり、他の病気から身を守ってくれる存在でもあるピロリ菌。そのワクチンを開発するという「ワクチンの未来」がちょこっとだけ語られてます 2017/12/27
ロア
18
ワクチンの効果とリスクについて公平な視点で書かれていると思いました。文面からは著者の岩田医師の実直な人柄が伝わってきます。時折フレンドリーになる語り口が微笑ましい。最終章では次々とたくさんの病気が紹介されるので、少々怯みました。これはもうウイルスって絶対に、地球上から人類を駆逐するために存在してるとしか思えない!!…ならばいっそのこと…などと深夜に妄想〜(*´Д`*)2017/12/21
文章で飯を食う
12
ワクチンは利益は見えにくく、副作用はよく見える。したがって、取扱いには理性的な態度が必要。副作用は確率論的なものなので、無過失賠償保険的なものが必要。2017/08/29
乱読家 護る会支持!
6
病原体と同じ構成成分を人間に投与することで、病原体の曝露回避しながら、人間の獲得免疫を発動させるワクチン。「人工か、自然か」という観念的な議論をしてはならない。日本の医薬品の添付文書は科学的な妥当性に乏しい。インフルエンザ予防接種による罹患率の減少は3割か6割。。。現時点での科学的検証結果が書かれてあります。我々が一般人からすれば、「インフルエンザ予防接種は受けるべきか、受けざるべきか」が問題なんですが、それに直接答えてくれる本ではありません。私は来冬には予防接種を受けようかと思い直しました。2017/03/02