出版社内容情報
物理・化学・生物の総合学問である湖沼科学。科学としてのエッセンスを損なわず,幅広い領域をカバーしたコンパクトな入門書。
内容説明
南極の氷の下にある深いヴォストーク湖から熱帯にある氾濫原の湖まで、湖には共有の特徴がある。今ある湖はどのようにできたのだろうか?人間活動で汚染された湖は再生できるだろうか?地球の過去と現在について、湖は私達に何を語りかけているのだろうか?世界中の様々な湖を例にあげながら、ワーウィック・ヴィンセント博士は、湖の科学や陸水学の本質を通して、湖の環境や生態が私達人間社会にとってきわめて重要なことを浮き彫りにする。湖という複雑な生態系がどのように成立しているかを紐解くことで、湖の生物多様性に及ぼす酸素や塩分、季節や気候変化の影響、さらには人口増加や温暖化などが湖生態系を脅かしつつある現状を解説している。
目次
1 はじめに
2 湖:深さのある水体
3 太陽光と水の動き
4 生命を支える湖
5 食物連鎖と高次生産
6 極限の湖
7 湖と社会
著者等紹介
ヴィンセント,ワーウィック[ヴィンセント,ワーウィック] [Vincent,Warwick F.]
ラバル大学教授。ニュージーランド・オークランド大学で藻類および生物学を修めた後、カリフォルニア大学デイビス校にて生態学で博士号を取得。英国・淡水生物研究機構でポスドクの後、ニュージーランド・タウポ研究所海洋淡水部門研究員などを経て、1990年より現職。Canadian Research Chairに選出され、カナダ大学間共同北方研究センター長などを歴任。専門は陸水学、特に北極・南極をはじめとする極地・高山の湖沼を対象に、微生物生態や低次生産に関する研究に従事し、350編の論文・総説を執筆。カナダ王立協会フェロー、カナダ王立地理協会フェロー、ニュージーランド王立協会名誉フェローなど
占部城太郎[ウラベジョウタロウ]
1987年東京都立大学大学院理学研究科単位取得退学。1987年千葉県立中央博物館学芸研究員、1993年東京都立大学理学部生物学科助手、1994年ミネソタ大学生態進化行動学教室客員研究員、1995年京都大学生態学研究センター助教授を経て、2003年より現職。日本生態学会長、応用生態工学会長、日本陸水学会長などを歴任。現在、東北大学大学院生命科学研究科教授、長野大学淡水生物学研究所特任教授、理学博士。専門、生態学、陸水学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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