道徳性の起源―ボノボが教えてくれること

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道徳性の起源―ボノボが教えてくれること

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  • サイズ B6判/ページ数 330p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314011259
  • NDC分類 489.9
  • Cコード C0045

出版社内容情報

進化の過程で獲得した道徳性とは――霊長類の社会的知能研究における第一人者が、道徳性の由来に切り込む。著者の集大成的論考。

道徳性は上(神)から押しつけられたものでも、人間の理性から導かれた原理に由来するものでもなく、進化の過程で下(哺乳類が送る社会生活の必然)から生じた――霊長類の社会的知能研究における第一人者が、豊富な図版とともに動物たちの驚きのエピソードを紹介しながら、道徳性の由来に切り込む。著者一流のユーモアと説得力に満ちた、渾身の書。



【目次】

第一章 快楽の園に生きる
 ダライ・ラマとカメ/ママの挨拶/無神論のジレンマ

第二章 思いやりについて
 遺伝子の視点/「ブルドッグ」ハクスリーの袋小路/
 便器の中のカエルとしてのわが人生間違いだらけ/享楽的思いやり

第三章 系統樹におけるボノボ
 永の別れ/ボノボ、リベラルと保守/肉欲の楽園/姉妹愛は強い/共感する脳

第四章 神は死んだのか、それとも昏睡状態にあるだけなのか?
 自分の宗教を失う/教条主義を渡り歩く/鳩時計の中の糞
 ダーウィン原理主義者はダーウィン賞に値する/「何か」イズム

第五章 善きサルの寓話
 他者の福利/ジョージアの感謝の念/体から体へと伝わる共感/
 ラットに助けられる/他者の視点

第六章 十戒、黄金律、最大幸福原理の限界
 捉え所のない「好き勝手」/一対一の道徳/
 「である」と「べきである」の境目/この世の地獄
 コミュニティへの気遣い/水道水にプロザック/規則に従う

第七章 神に取ってかわるもの
 生と死/雨の中で踊る/明日のことは考えない/
 フロイトのためらい/監視する目

第八章 ボトムアップの道徳性
 卑しい出自/ボノボと無神論者

【著者紹介】
フランス・ドゥ・ヴァール Frans de Waal
1948年オランダ生まれ。エモリー大学心理学部教授、ヤーキーズ国立霊長類研究センターのリヴィング・リンクス・センター所長。霊長類の社会的知能研究における第一人者であり、その著書は15か国語以上に翻訳されている。2007年には「タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人」の一人に選ばれた。米国科学アカデミー会員。邦訳された著書に、『共感の時代へ』(紀伊國屋書店)、『チンパンジーの政治学』(産經新聞出版)、『あなたのなかのサル』(早川書房)、『サルとすし職人』(原書房)、『利己的なサル、他人を思いやるサル』(草思社)ほかがある。

【訳者】柴田裕之(しばた・やすし)
1959年生まれ。翻訳家。訳書に、ブラットナー『極大と極小への冒険』(監訳)、ベジャン&ゼイン『流れとかたち』、ハンフリー『ソウルダスト』、ドゥ・ヴァール『共感の時代へ』(以上、紀伊國屋書店)、チャンギージー『ひとの目、驚異の進化』(インターシフト)、ペントランド『正直シグナル』(みすず書房)、リドレー『繁栄』(共訳、早川書房)、ファーガソン『ピュタゴラスの音楽』(白水社)ほか多数。

内容説明

ボノボやチンパンジーなどの霊長類を長年研究してきた著者が、豊富な図版とともに動物たちの驚きのエピソードを紹介しながら、“進化理論”と“動物と人間の連続性”を軸に展開するバランスの取れた議論で道徳性の起源に切り込む。長年積み重ねた膨大なフィールドワークや実験と、広汎な知見をもとに到達した、奇才ドゥ・ヴァールの集大成的論考。

目次

第1章 快楽の園に生きる
第2章 思いやりについて
第3章 系統樹におけるボノボ
第4章 神は死んだのか、それとも昏睡状態にあるだけなのか?
第5章 善きサルの寓話
第6章 十戒、黄金律、最大幸福原理の限界
第7章 神に取ってかわるもの
第8章 ボトムアップの道徳性

著者等紹介

フランス・ドゥ・ヴァール[フランスドゥヴァール] [Frans de Waal]
1948年オランダ生まれ。エモリー大学心理学部教授、ヤーキーズ国立霊長類研究センターのリヴィング・リンクス・センター所長。霊長類の社会的知能研究における第一人者であり、その著者は15か国語以上に翻訳されている。2007年には「タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人」の一人に選ばれた。米国科学アカデミー会員

柴田裕之[シバタヤスシ]
1959年生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Willie the Wildcat

58
行動規範。生誕から属する社会における内外からの学び。情動、衝動、行動、言動などの「動」。±両方の共感の進化・変化。動物との差異は進化・変化の継続性。言い換えると”深さ”のような気がする。一方、道徳性の源泉とする宗教の件は、論旨に若干違和感。深める手段の1つとしては理解も、源泉とした場合に無神論者への考察が見えない。やはり連続性のある進化の過程で生まれた何か・・・、例えば倫理観なども含めて宗教という思考と括るのかとも推察。考えるに、この思考過程の差異がキモなのかもしれない。2016/09/21

壱萬弐仟縁

32
‘13年初出。第2章思いやりについて。ゾウの利他行動で、仲間が亡くなった場合、側頭腺から分泌して深い苦しみや悲しみを表現している(41頁スケッチ)。日本人は昨今、各種虐待をして利己行動ばかりだと思うと、ゾウの方が利口に思えてくる。人間の方が悔い改める必要があろう。共感は哺乳類の特性なのだから(46頁)。共感とは、他者とどのようにかかわるかという、中立的で根本的な意味におけるもの(170頁)。人間以外の動物にも向社会性がある(159頁)。感謝の念があれば、他者を公平に扱いやすくなる(165頁)。2015/02/21

かんやん

30
道徳とは、宗教や権威からトップダウンで与えられるものではなく、むしろ本能的な共感、同情、公平への欲求からのボトムアップによるものではないのか。大型類人猿の観察や実験を通して、群れの緊張を緩和するための労り、気遣いの事例を挙げてゆく。著者の類人猿像は擬人的というよりか、もはやディズニーアニメのキャラみたいではないか(ボノボは頻繁な性的スキンシップが欠かせないからアニメには不向き)。きっと共感力の強い方なのだろう。言語を持たない動物の情動を言語で表現することに、あまりに無防備ではないかな、と。2021/07/22

まいこ

13
チンパンジーは、餌の分配やグルーミングや交尾や喧嘩の加勢などがまるで集団の中で通貨のような働きをしていて、お礼やしっぺ返しをしっかりやるし不公平んは憤慨するという。相手と同じ気持ちになってしまうミラーニューロンはもともと猿から発見されたもので、その働きから共感したり慮ったり、人ならフィクションを楽しんだりアクビも伝染したりする。猿も、親しい猿のアクビを映像で見るとアクビが伝染るけど、知らない猿のアクビは伝染らないという。共感、友情、互恵的関係を持てるほうが生き延びて子孫を残して適応的だったという話2021/01/27

カネコ

9
◎ ボノボについての最新知見からヒトの本性を探る試み。進化の過程で枝分かれした類人猿とヒトとの驚くべき近縁性と連続性を示すエピソード満載で読みごたえあり。2015/01/22

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