出版社内容情報
シェイクスピアの活躍していた16世紀は，ピューリタンが力をふるった保守的な時代――と考えられてきたが，実はルネッサンスの影響を受け，女性解放にも多くの関心が持たれていた。シェイクスピア及び同時代の作家達の作品を，資料として自在にひもときながら，女性に関する当時の人々の認識について，また「女性の本質とは」という問題に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
viola
6
それなりの大きさ、重さがあるけれど、最近の通勤時の本。そのまんまですが、シェイクスピアの女性像にまつわるものとしてとても有名な専門書です。謝辞のそうそうたるメンバーを見ても、著者の凄さが窺えます。翻訳は直接的すぎて若干読みにくいかな。一番心に残ったのは、シェイクスピアではなく、アンクル・トムはディケンズの小説よりプロバガンダの量が多いからプロバガンダなのではなく、ストウ夫人はディケンズのような想像力を持たなかったからプロバガンダなのだ、というところ。2013/05/29
あやか
0
フェミニズムに根ざして造形されたように思われるシェイクスピア劇の女性登場人物を、ピューリタニズムやモアなどの人文主義者の言説の中でとらえていた。2018/12/09
