出版社内容情報
ベートーヴェン生誕250年。尽きせぬ魅力を徹底鑑賞。交響曲、協奏曲、ピアノ曲、弦楽四重奏曲など。CDガイドも充実。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
60
生誕250年に因んだ出版だが、編集が何とも安直。新原稿は10編ほどで(単なるエッセイばかり)、残りは、数十年前のヒストリカル評論と、生誕200年時に書かれた評論の再掲で埋め合わせ。しかも、読み応えがあったのは「ヒストリカル評論」の野村胡堂さん、フルトヴェングラー、バーナード・ショウの文章だけというのでは、近年のベートーヴェン研究の成果はどこへ行ったかということになる。例えば交響曲なら、生誕200年(1970年)から現在までの最大の事件は2種類の新版楽譜の登場なのに、一切言及がないのは如何なものだろう。2020/09/08
井上裕紀男
4
ベートーヴェンの曲が好きな割に、何も知らないので何かないかと、生誕250年の今年見つけたムック本。バーナードショウやフルトヴェングラーの評論が何とも堅苦しくて印象的。 巻末に掲載されている室内楽曲の紹介が有り難く、NHK放送でバレンボイム、ムター、ヨーヨーマの競演をより楽しむことに。カラヤン指揮の時より、さぞ楽しかったのかなと想像する。 ベートーヴェンの置かれた環境や時代背景を始め、人物評も収められている。星新一氏のエッセイが秀逸。 今冬、ベートーヴェンに魅了されてはいかがか。2020/12/16
takakomama
3
生誕250年なのに、ヒストリカル評論や生誕200年のベートーヴェンなど、昔の記事が多くて期待外れでした。 2020/12/25
hr
2
「ベートーヴェン主要作品」で現代の視点を持ち込まれているかと思いきや、踏み込み足りずの消化不良。特に広瀬大介の「オペラ&声楽曲」のその場しのぎの文章に呆れ返る。「しがない書き手」とクオリティを問われることを拒み、「賢明なる読者諸賢」と読み手を持ち上げる感じを装いながら気づいてる自分は「諸賢」に入ってると自己陶酔。「〜はよく知られたところ」のように書き飛ばして、説明が足らなくても分からないのは読み手のせいのように思わせる責任転嫁。こんな書き方で大学で音楽を教えているというのだから謎過ぎる。2020/09/12