出版社内容情報
現代音楽を紹介し、クラシック音楽の魅力を突きつめた斯界の第一人者・吉田秀和を顕彰する総特集。初期のエッセイや、単行本未収録の対談、インタヴューなども多数収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
25
日本語の文章を書く人で最も好きな人は誰かと問われたら、私は、迷うことなく--と言いながら、夏目漱石や小林秀雄を思い浮かべてちょっとだけ迷うけれど--(←これが、吉田さんお得意の表現)、吉田秀和さんだと言う。吉田さんの「音楽展望」を読みたくて、朝日新聞を購読していた。この人のような文章を書きたいと思って、音楽を綴り続けた青春があった。吉田さんが亡くなって7年が経ち、このKAWADEムックを手にして、改めて、この人の偉大さを実感する。「こんばんは。名曲の楽しみ、吉田秀和です。」というあの声は、もう聞けない。2019/06/13
広瀬研究会
5
僕は吉田秀和さんのことは「丸谷才一さんがよく褒めてた人」くらいにしか知らなかったので、このムックは勉強になった。特に片山杜秀さんの吉田秀和評が良くて、吉田さんは戦前の旧制高校的な教養人のひとつの究極、それ以降の世代は置かれた環境が違い過ぎて模倣すらできない、という羨望まじりの解説はすごく説得力があった。2021/09/25
takataka
1
★★★★★2019/11/24