出版社内容情報
幕府鷹場制度の考察を軸に、最後の将軍徳川慶喜は何をしたのかを読み解く。ペリー来航以降の最後の将軍徳川慶喜の宗家相続等々とは。
内容説明
「慶喜は実際に何をしたのか?」徳川幕府や慶喜がどのような政治構想をもっていたのかを考えるとき、慶喜の言動録など周辺史料を見るだけでは充分とはいえない。そこで、筆者は、幕末期における幕府鷹場制度を取り上げ、その変容と解体の政治的・社会的意義や影響を明らかにし、そこから将軍家茂、慶喜、それぞれの政権の性格や政治構想などについて考察していく。
目次
第1編 開国と幕府鷹場制度の変質(和親・通商条約締結と「江戸十里四万」;御用代増額と鷹場制度の補強;文久幕政改革と鷹場制度;諸外国の要求と慶弔儀礼における変革)
第2編 幕府鷹場制度の解体と意義(政権交代と鷹場制度の転換;軍事調練と鷹場制度の解体;鷹場制度解体と鳥類流通構造;慶喜政権と鷹場制度解体の意義;幕府による鑑札処分の実態)
著者等紹介
安田寛子[ヤスダヒロコ]
1958年三重県松阪市生まれ。2003年法政大学大学院人文科学研究科日本史学専攻博士後期課程単位取得。現在、法政大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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