内容説明
戦後、超高層ビルの設計および建設を通じて近代科学技術文明そのものの問題点を見出し、二十一世紀は江戸時代にこそその学ぶべき原点があることを悟るに至った―。
目次
第1部 原風景(藤沢と「土佐」;戦火を潜り抜けて;体験としての戦争;人間を超えた何かに動かされる)
第2部 設計事務所入社―建築生産の合理化と近代化(銀杏の木の下での講義;(株)山下寿郎設計事務所―現場に学んだ日々
寝食を忘れ、建築を問いかける)
第3部 創造的組織づくりへの挑戦(「日本設計」設立に至る最後の決断;困難を乗り越え生まれたチームワーク)
第4部 超高層―環境破壊へのカウンタープロポーザル(人間も自然の一部;建築家は作品で評価される;環境破壊へのカウンタープロポーザル;都市開発と歴史的環境保全の相克)
第5部 次世代へ伝承するために―ハウステンボスから邦久庵まで(地域に接する「作法」の大切さ;オランダ村、そしてハウステンボス;環境文化研究所;鵜養に見る生活文化の豊かさ;時代の要請を受けて)
近代科学技術文明を問い直す―持続可能な循環型社会の創造のために
著者等紹介
池田武邦[イケダタケクニ]
1924年静岡で生まれる。1941年、海軍兵学校卒業。戦後、1946年、東京帝国大学第一工学部建築学科に入学、1949年卒業、工学博士。山下寿郎設計事務所入社後、日本初の超高層ビル「霞が関ビル」設計チーフとして活躍。完成後の1974年、(株)日本設計を設立。同社社長、会長、相談役名誉会長、ハウステンボス環境文化研究所所長、ハウステンボス(株)代表取締役会長等を歴任。1996年、長崎総合科学技術大学地域科学研究所所長および教授(~2004)、現在名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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