Pan-exotica
カタンドール・レトロスペクティヴ―天野可淡人形作品集

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  • サイズ B5判/ページ数 224p/高さ 24cm
  • 商品コード 9784309907550
  • NDC分類 759
  • Cコード C0072

内容説明

人形が孕む闇とその呪術的魅力に取り憑かれ、人形と人が共生する豊穣な周縁世界のファンタジーを追い続けた「天野可淡」の生涯と真実。日本の創作人形シーンに多大な影響を与え、80年代を閃光のように駆け抜けた不世出のドールアーティストの多彩な作品―人形、デッサン、油彩、オブジェほかを集成した決定版。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

116
初版も持っているが、2007年発行の改訂版と言えるこちらでは人形、オブジェ、絵の作品量も増え、可淡さんご自身の写真だけでなく、関係者たちから寄せられた解説などもたくさん加えられ重厚な構成。作品だけでは今まで見えてこなかった可淡さんのさまざまなプライベートについて、触れていいものか、僕なんかが知っていいのかと思ってしまったほどだった。でも結果的にはそうやって全体像を知ることで、遺された作品への理解が深まったので良かったと思う。 2014/05/13

yn1951jp

23
夭折した人形作家は「銀色の湖」の瞳をもつカタンドールを残した。萩尾望都はその印象を「不安、恐怖、退廃、倦怠、残酷、異形、無垢、死」だという。高山宏は、人形愛が生まれたヴィクトリア朝ではホーム(家/内)に、外の他者を締め出し、愛玩する人形を飾ったが、カタンドールは「他者=ぶきみなもの Unheimliches」であり、私たちを怯えさせる「反・人形」であるという。しかし、可淡は「人に愛されるだけでなく、人を愛することのできる人形をつくるのが自分の仕事」だという。どこかアンナ・カヴァンの少女を思わせる人形たち。2014/10/19

hana.

3
最も好きな人形作家、天野可淡。実際に人形を目の前にしたとき、どのくらいその場に立ち尽くしていたかわからない。せめて写真でもいいから、彼女の作品を手元に置いておきたくて買ったのがこの作品集。あの人形は載っていなかったけれど、この中にもお気に入りがいくつもある。

らくだ

3
何度も開いた本。迫力ある人形、美しい人形、怖い人形、作り手の全てがこもっているように思える。大好きなのだけれど、三回目くらいに開いたとき、一枚ページが外れてしまった。もろいのかも。ショック。

ooto

2
「「では貴方はなにでできているのでしょうか」と問い返す勇気もなく、」 この、書籍冒頭に寄せられた本人の言葉が、とても良い。2014/02/28

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