出版社内容情報
ますます洗練され極めれられた悪趣味の美学。噎せ返るアラベスクとグロテスク。もはや性別さえ判然としない麗人たちが織り成す不毛な性愛絵巻。山本タカト2年ぶり、待望の最新作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Roy
14
★★★★★ インモラルで生々しいエロスの塊。細かい細部や構図、題名もとても美しく大好きだが、特に表情が印象的で、《挑発》《憂愁》《狂気》といった感情や状態をどこか冷めた人工的人形のように描いているのが素晴らしく淫ら。「魔術師」「悪魔の舌」「休息」「箱詰めにされた幻影」「感傷的な玩具箱」が好き。シリーズ全作買いたくなった。2009/02/22
koz
2
Pharmacon[薬/毒の両面] 両性併せ持つかの如き人物と花鳥日本画のような背景そして血のモチーフとを組み合わせた耽美趣味の画集。事の後のような倦怠感と秘めた情念を感じさせる眼が特徴的。図書館の本なのに数頁切り取られているのを見ると誰やら蠱惑させられたようだ2013/02/18