内容説明
天才アラーキーがユニークな方法論とテクニックのすべてを大公開!笠井爾示、ニック・ワプリントン、ホンマタカシら若手写真家に指南する吃驚感嘆、抱腹絶倒の写真術講義。参考写真を多数収録、詳細な注解も付したファン待望の一冊。
目次
第1講 荒木経惟×笠井爾示―踊って、動いて、汗をかく
第2講 荒木経惟×ホンマタカシ―悟らない、悩まない、止まらない
第3講 荒木経惟が語る世界の写真家20人―必見写真集リスト付き
第4講 荒木経惟×ニック・ワプリントン―センチメンタルなコメディー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nizimasu
7
荒木さんの写真には私小説を感じると思う人は多いのではないか。公私混同でありストーリーを感じ察せる作品の数々。その背景には写真の技術はもちろん、インスピレーションの源泉もある。そんなことを若手(といっても今では大御所も多いけど)対話の中でその秘密をあっさりと公開する。このオープンマインドな姿勢にほとんどの対談相手は圧倒され嘆息する。これがアラーキー節だ。どこか人を化かすようなところもあるけど、その端端に感じるのは、カメラマンとしてのプライドであり、世界観を持ったアーティストのスタンス。やっぱりマイアイドルだ2015/03/02
Koki Miyachi
4
荒木経惟と笠井爾示、ホンマタカシ、ニック・ワプリントンの3人の写真家との3本の対談、アラーキー世界の写真家20人を評価した写真ガイドが収録されている。いつものように人を食ったような飄々として調子でありながら、鋭い視点とプロとしての考え方がしっかり示されていて、読んでいて楽しい。1999年とかなり古い本だが、内容は決して古く感じない。アラーキー、やはりイイです!2022/04/09
畦倉充隆
0
言葉が、からだを飛び出して対談相手につかみかかっていくようだった。彼にとって写真を撮ることとは、こういうことなのかと、自然に納得できた。豹が獲物に襲いかかるようにシャッターを押す。自分に足りないのはこういうところだ。対人恐怖で腰が引けていては表現はできない。背後にたくさんの記憶の蓄積やイマジネーションがあって、それが現場に降臨してくる。また、降臨させるためのセッティングに工夫を凝らす。写真を始めて一週間少々の、超ビギナーのぼくには、線を引きたいような言葉がいっぱいあった。2012/04/05