内容説明
舞台ひとすじ八十八年。人間国宝・歌舞伎役者片岡仁左衛門がたっぷり贈る、楽しい歌舞伎ばなし。随想と芸談。
目次
第1章 随想(無我;嵯峨日記;初役、意休のことなど;ベルは鳴りつづけ;見てある記;京の顔見世;雪、そして朝日座;道頓堀と成駒屋 ほか)
第2章 歌舞伎入門(まず見てください;歌舞伎への招待)
第3章 芸談(対面―寿曽我対面;吉野川―妹背山婦女庭訓;御殿―妹背山婦女庭訓;袖萩祭文―奥州安達原;菊畑―鬼一法眼三略巻;馬盥―時今也桔梗旗揚;逆櫓―ひらかな盛衰記;俊寛―平家女護島;勘助住家―本朝廿四孝;沼津―伊賀越道中双六;帯屋―桂川連理柵;時雨の炬燵―天網島時雨炬燵;引窓―双蝶々曲輪日記)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クリイロエビチャ
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歌舞伎好きや仁左衛門ファンへというより、自分の後輩たちに読んでもらいたいから、本にして残したんだろうなぁ。なにしろ、主だった演目について、こういうやり方もある、ああいうやり方もある、見たことは無いけどこんなやり方もあったらしい、などなど、とにかく細やかに型や衣装やセリフなどを説明する。「先人たちの工夫を、次の世代に伝える」という意識がとても強い人だ。秀太郎さんの本に、上方歌舞伎存続のために父親が苦労をしたということが書かれていたけど、この本にはそんなことはほとんど書かれず、ひたすら芸について語っています。2014/05/01
Yamanaka Shinya
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十三代目の片岡仁左衛門の随筆と芸談。言わずと知れた名優だが、様々な型に通じた博識の人でもある。芸談の所はかなり勉強になる。個人的には、文楽ではどんな演じ方をしているかについても言及があり、本業に対する尊敬が読み取れてよかった。穏やかな語り口の読みやすい本。2013/01/15
shellgai
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十三代目仁左衛門の著書。いろいろな型のことなど詳しく書かれた芸談が面白かった。2011/10/20
へいちょー
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芸談が大好きです。最晩年の13代目を拝見出来たことは、私の観劇人生の中でも幸せなことでした。