出版社内容情報
皇帝や貴族、都市、ギルドや屋号など、さまざまな紋章と手掛かりに、紋章の読み解き方と込められた意味、その歴史と変遷を解説する。
内容説明
紋章が秘める謎を解く。斬新な構図、美しい彩色。そのすべてが歴史を物語る。皇帝や貴族、都市、ギルドや屋号など、中世に生まれ、今も脈々と生き続けるさまざまな紋章を手掛かりに、その解読法、奥深い歴史と変遷を探る。紋章から読み解くヨーロッパ史。
目次
序章 生きている紋章
第1章 ヨーロッパ紋章の成立と発展
第2章 『マネッセ歌謡写本』に見る騎士の紋章
第3章 紋章官の登場とトーナメント
第4章 ヨーロッパ紋章学入門
第5章 ワシ、ライオン、ユリ、十字紋章の成立と変遷
第6章 シンボル表象にまつわる伝説
第7章 紋章が語るヨーロッパ史
第8章 ヨーロッパの共同体紋章への発展
終章 日本の家紋とヨーロッパ紋章の比較
著者等紹介
浜本隆志[ハマモトタカシ]
1944年、香川県生まれ。関西大学名誉教授。ヴァイマル古典文学研究所、ジーゲン大学留学。専攻はヨーロッパ文化論、比較文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nat
27
図書館本。面白かった。紋章の意味や変遷などが分かり、見ていて飽きない。日本には家紋があるが、ヨーロッパの紋章の方が華やかで心惹かれてしまう。2020/10/23
ikeikeikea
5
ヨーロッパの紋章について豊富な図版で解説した1冊。家の紋章だけでなく市の紋章まで解説してくれてるのでこの本を読んでおくと、海外旅行に行く際により楽しめると思う。日本の家紋と西洋の紋章の違いについても章を設けて解説してくれているのが嬉しい。2019/11/17
金監禾重
4
紋章と家紋、欧州と日本で同じような文化が生まれたのが興味深い。とはいえ比較すると差異は多い。紋章は(継承はされるが)個人に直結するもので、国の管理下で別人同紋は規制された。また相続や権利主張などの状況を反映して修正される。爵位などを表現する「完全紋章」という形態もある。団体(ギルドなど)、自治体(都市)も紋章を持つあたりは、現代日本人はこの文化に参入している。紋章そのものだけでなく、使っていた人々、使われた場面を重視しているのも本書の特長。2023/03/17
めぐみこ
4
ヨーロッパにおける紋章について、生まれた背景や発展と衰退を、世界史と絡めて解説。日本の家紋と違って、個人ごとに紋章があったり、長男は父親のを受け継げるが次男以下はアレンジ紋章だったり…と、図版つきで説明してくれる。具体的なビジュアルがあるので判りやすくて良かった。諸侯の紋章がやがて都市の紋章になり、現代ではサッカーチームや自動車メーカーのエンブレムとなる流れを見ると、なんだか紋章も身近に思えてくる。2020/01/24
bvbo
3
ヨーロッパの紋章について。図版も豊富で見てるだけも良い。2019/12/31