ふくろうの本<br> 図説 英国執事―貴族をささえる執事の素顔 (新装版)

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ふくろうの本
図説 英国執事―貴族をささえる執事の素顔 (新装版)

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  • サイズ B5判/ページ数 152p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784309762777
  • NDC分類 366.8
  • Cコード C0339

出版社内容情報

謎に包まれた英国執事。その歴史と現実の生活を多種な図像と資料を用いて明らかにする、初めての一冊。貴族と男性使用人の生活は?古き良き時代の、貴族と男性使用人たちの生活とは? 何を思い、どんな仕事をしていたの? 何時に起きて、給料はいくら? 出世の道は? 恋や結婚は? 御主人様や奥方様とのあやうい関係? ときには犯罪に走ることも……?

コミック『黒執事』作者、枢やな氏推薦!

【本文より抜粋】

●第4章「執事の日課」より

「私は正面玄関までの階段をのぼり、ドアベルを鳴らしました。すると、お仕着せ姿のあかぬけたフットマンが出てきました。私は、執事のミスター・リーを呼んでくれるよう頼みました。

『あなたは下級執事の職に応募してきた人でしょう』と彼は物柔らかに言います。

『そうです』と私は答えました。

『では、通用口のほうにお回りいただけますか。空堀(エアリア)を降りて、そこにあるベルを鳴らしてください。こちらのドアはアスター卿夫妻とそのお客様専用です』

 私は一フィート(*三〇・五センチメートル)ばかり身長の縮む思いをしながら、言われたとおりにしました。すると驚いたことに、下のドアを開けて現れたのは、さっきと同じフットマンだったのです。満面の笑みをたたえています。

『ずっと長いこと、これを言えるときを楽しみにしていたんだ』と彼は言います。

『俺がこの仕事を始めたとき、同じことをやらかして、いまみたいな歓迎を受けたものでね』

 この男は、あとでわかったことですが、ゴードン・グリムレットで、彼と私は生涯の親友になりました」



●第7章「執事の堕落」より

 スタッフの窃盗に目を光らせていたアーネスト・キング(執事)だが、そういう彼自身も、若き日にはちょっとした「過ち」を犯したことがある。温室で育てられた、その年初めてのイチゴを、誘惑に負けて食べてしまったのだ。がまんできずに二つ目を口元にはこんだところ、後ろから声をかけられた。「アーネスト、ほどほどに頼む! 私の分も少し残しておいてくれよ」──主人はそれだけ言って去っていった。彼にとって「生涯一度きりの窃盗」であった。

序章  執事の幻影

第1章 執事の起源

第2章 主人の生活

第3章 執事の出世

第4章 執事の日課

第5章 執事の生活

第6章 執事の余暇

第7章 執事の堕落

第8章 執事と主人

村上 リコ[ムラカミ リコ]
著・文・その他

内容説明

幻想の鎧をぬいだリアルな執事。仕事内容、時間割、給料、服装、出世の道から私生活、恋に犯罪、主人との関係まで―この一冊でまるごとわかる。

目次

序章 執事の幻影
第1章 執事の起源
第2章 主人の生活
第3章 執事の出世
第4章 執事の日課
第5章 執事の生活
第6章 執事の余暇
第7章 執事の堕落
第8章 執事と主人

著者等紹介

村上リコ[ムラカミリコ]
文筆・翻訳家。東京外語大卒、千葉県生まれ。一九世紀から二〇世紀初頭のイギリスの日常生活、特に家事使用人、女性と子どもの生活文化をテーマとして活動している。『英國戀物語エマ』『黒執事』などアニメーション、コミックのアドバイザーも務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ままこ

85
英国執事と男性使用人達の知られざる世界がさまざまな図象や資料、執事の回想録などを元に当時の風刺も交えて事細かく書かれてる。執事たちの目に映る上流階級の暮らしぶりも凄かった。旅行に持っていく荷物の量がハンパない。荷造りにもテクニックが入りそうだ。英国貴族の敬称は確かに複雑怪奇でこれを覚えるのは大変そう。「ピンク」と呼ばれる衣装の泥汚れを落とす秘密のレシピがゲッ!嫌だ〜…(((((°°;)。自分がイメージしていた執事とはまた違う一面を知れた一冊だった。2019/04/16

びっぐすとん

13
図書館本。貴族、令嬢と続いて今度は執事。バトラーと言えば冷静沈着、品良く教養豊かな忠義者のイメージがあるが、酒に溺れて失敗したり、キャリアアップを目指して転職を繰り返すなど、想像とはかなり違った。使用人は人と見なされずプライドを傷つけられたり、無理難題を言われたり、肉体的には他業種より辛くなく、役得もあるとはいえ、人に仕える仕事は辛いな。カズオ・イシグロ『日の名残』のような執事もいたのだろうが、実際の執事は世間の底辺と最上級を知る、上流社会にいながらそのメンバーではないどっちつかずの立場だと思う。2019/09/28

きみどり

7
村上リコ氏の図説英国シリーズ5冊目。執事言うたら『日の名残り』のスティーヴンスの印象が強いが実際は…。の前に、女性の家事使用人に比べて男性は圧倒的に少なく、さらに管理職たる執事となるとさらに人数がいない。ゆえに資料が限られてくるらしい、なるほど🧐 酒類管理が発祥の仕事ゆえ、味見や管理と称してお酒にアクセスしやすく、結果アル中が多かったというのは初耳だった。飲んだくれの執事かあ…なんかイメージが崩れる😅2023/09/19

ジュリ

3
執事はまじめな人という印象があったけれど、勝手に主人の酒を飲んだり、使用人の女性に手を出したり、まじめではない人もいることがわかった。執事とはどんな人なのか、どういった仕事をするのか、興味深い内容だった。2021/10/20

りんか

2
メイドに続いて執事も読了。背が高くないと出世出来ない、結婚が難しい、酒や賭け事で身を持ち崩すなど、男性使用人も大変だ。2021/04/15

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