出版社内容情報
第一次大戦以来「ヨーロッパの火薬庫」としてイメージづけられるバルカンの抗争と共存の歴史を、第一人者が詳細に解説する決定版。
【著者紹介】
1946年東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。城西国際大学特任教授、東京大学名誉教授。専門は東欧地域研究、バルカン近現代史。編著に『バルカン史』『バルカンを知るための65章』など。
内容説明
「ヨーロッパの火薬庫」ユーゴ解体、コソヴォ独立…多様で平和な地域を求めて。錯綜する民族と国家、繰り返される戦いと共存の歴史を詳細にたどるビジュアル・バルカン史、決定版!
目次
バルカンとは
第1章 ビザンツ帝国とバルカンの中世国家
第2章 オスマン帝国の支配
第3章 ナショナリズムの時代
第4章 民族国家の建国―対立と協調
第5章 危機の時代
第6章 多様な国家を求めて
第7章 ヨーロッパ統合のもと
著者等紹介
柴宜弘[シバノブヒロ]
1946年東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程(西洋史学専攻)修了。この間、ユーゴスラヴィア政府給費留学生として、ベオグラード大学哲学部歴史学科に留学。敬愛大学経済学部助教授を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授。定年退職後、城西国際大学特任教授、ECPD国連平和大学(ベオグラード)客員教授、東京大学名誉教授。東欧地域研究、バルカン近現代史を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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中島直人
9
(図書館)あまりに複雑過ぎて理解出来ない混沌のバルカン史。大国の狭間で翻弄される少数民族の悲劇と、したたかさ。ビジュアル豊富で、読みやすく面白い。2018/11/29
qwer0987
3
内容が複雑でかなり難しかった。バルカンは山脈が複雑に走っている関係上、少数民族が多く、視点が散漫にならざるを得ないという点が理解を阻んだ原因なのだろう。とは言え読めば色々思うところはある。一つはバルカンは地政学的な要因がかなり効いているなと感じたことだ。地理的な関係上大国に支配される運命にあったし、それに反発して独立国家の建設が模索されたけれど、宗教や民族が複雑に入り組んでいる上、大国のパワーゲームに左右されざるを得ない。そういう意味バルカンは困難を背負う宿命にある土地なのかなとも感じた。2019/02/14
nitti
1
難しい。基礎的な歴史が頭に入っていないとさっぱりついていけない内容。私にはまだレベルが高すぎたみたい。 多くの地図でその時々の国境線を提示してあるのは、理解の助けになった。突買う複雑な歴史であることはよくわかった。2019/03/31
ともも
0
そうか、バルカンは第一次大戦のきっかけだからではなく、むかしからヨーロッパの火薬庫だったのね。ヨーロッパとアジアを結ぶ重要な地域だし、資源(鉱山)も豊富だしね。いまもコソボがあるもんねぇ。2019/04/21