内容説明
大国をしのぐ国力で、世界の海を席巻した、小さな巨人。常に水と闘い続ける運命を背負いながら、他を卓越する才覚で、鎖国時代の日本にも大きな影響を与えてきたオランダ。その繁栄と衰退、光と陰を描き出した、決定版通史。
目次
1章 水と戦い、水と共存する国民
2章 古代ローマからフランク王国へ
3章 中世のオランダ
4章 八十年戦争からオランダ共和国の誕生へ
5章 黄金時代のオランダ
6章 黄金時代の経済と文化
7章 衰退の一八世紀からネーデルラント王国の成立へ
8章 一九世紀以降の近代国家への歩み
9章 二〇世紀のオランダ
著者等紹介
佐藤弘幸[サトウヒロユキ]
1941年、小樽市生まれ。東京外語大学名誉教授。専攻はオランダ語、オランダ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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がんぞ
7
オランダの始りはオランダ語使用の自治を保証《大特権》にある。風車群は泥炭地干拓のためで風向に迎合する発明とアルキメデスポンプ導入で一気に効率を増し、泥炭採掘跡地は牧畜に用いられた。人口は増加したが16世紀から穀物自給が成り立たず、貿易が盛んに行われ17世紀初頭に世界初の“覇権国家”となったという見方もある。この時期、多数の絵画巨匠が出た。オーストリア継承戦争に敗れた後、フランス革命が起こって革命とナポレオン支配がもたらされ大いなる災厄となった。無価値なアッシニア紙幣が流入し物価は暴騰し。その後、英国の支配2014/12/06
左手爆弾
4
オランダ関係の本をたくさん出している著者だけあって、短いページ数ながら十分な情報がある。図版が多いため、視覚的に本文の内容が読み取りづらいというのはあるにせよ、情報量は十分である。オランダの歴史で読みやすく充実した情報のある本というのは今まであまりなかったのだが、この本はそれが大体まとまっている。オランダの歴史に興味がある人はまず手にとって欲しい。2012/07/11
森博嗣作品が好き
3
写真や絵がいっぱい載っていて、とても判りやすい歴史書です。 フェルメールの絵はたった1枚しか有りませんでしたが当時(17世紀)の事が知りたくて読んでみました^^ 2012/05/30
てり
2
いつもながらこのシリーズはコンパクトによくまとめられていてよい。神聖ローマの支配からどのように覇権国家となったのかが1番の興味だったがなるほどわかりやすい。イギリス・フランスとの関係、ベネルクス三国(特にベルギー)との関係、柱状化社会、厳しい植民地政策なども興味深かった。満足。2019/10/12
takao
1
ふむ2021/06/17