内容説明
4言語の併存、カトリックとプロテスタントの拮抗。強国に囲まれながらも、永世中立を保ちつづけるその訳は―。比類のない多様性と国際性を併せもつ「意思の国民」の多彩な歴史。
目次
第1章 スイス誕生以前(文明の誕生からローマ時代まで;諸民族の興亡と神聖ローマ帝国;封建貴族の盛衰)
第2章 スイス盟約者団の成立と発展(ザンクト・ゴットハルト峠とスイス中央部の発展;原初三邦の盟約;同盟の更新と拡大;中世スイス国家の隆盛期)
第3章 宗教改革とアンシャン・レジーム(イタリア戦争とスイス;宗教改革の展開;カトリック改革と三十年戦争;アンシャン・レジーム)
第4章 市民革命と連邦国家(新しい思想と政治闘争;フランス革命とスイス;新しい連邦国家)
第5章 世界大戦と現代のスイス(二〇世紀初頭;第二次大戦前後;現代の諸問題)
著者等紹介
踊共二[オドリトモジ]
武蔵大学人文学部教授。1960年、福岡県生まれ。早稲田大学大学院博士課程満期退学。博士(文学・早稲田大学)。専攻は中近世ヨーロッパ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ
105
スイスとしての土地のまとまりは中世以降のこと。そもそもイタリアとアルプス以北の交通路であり、山岳地帯を南北に繋ぐザンクト・ゴッドハルト峠の開通で、重要性が更に増した。ハプスブルク家との戦争はルドルフ皇帝の居城も近く14世紀には対抗のため地域の協定が強固となり、現在の国家の基盤となった。よく知られているヴァチカンの傭兵は1506年から500年以上続き、ヨーロッパ各地へ傭兵を派遣していた。19世紀からスイスは中立を保つが、多言語を自由化しており外国人の割合が2割を越えている。EU参加は国民投票で否決された。2023/01/09
takao
1
ふむ2021/06/17
てり
1
永世中立と時計そしてハイジの国のイメージだったスイスの歴史がわかりやすく書かれていてスラスラ読めた。ドイツ、神聖ローマ、チェコ、スロヴァキア、オーストリア、ハンガリーと、近隣国の同シリーズのふくろうの本を読んできたが、スイスの特殊性がとてもとても印象的。盟約者団、傭兵、国民発議など、他の国には見られない歴史・制度がどれもこれも興味深い。個人的に満足度の高い一冊。2019/10/06
Haru
1
スイスの通史です。ざっとした歴史を知るのには適しています。2017/03/29
とむ
0
行く前に読んだけど、帰ってきてからもう一回読んだほうがいいかも2016/02/05