内容説明
『詩経』から唐代まで珠玉の名詩。詩にうたわれた情景への旅。
目次
漢詩のはなし
作詩の作法
『詩経』『楚辞』の時代
漢・魏晋南北朝の詩―項羽 漢高祖 曹操 陶淵明 謝霊運 斛律金
初唐・盛唐の詩―陳子昂 孟浩然 王昌齢 王之渙 崔〓(こう) 王維 李白 杜甫 高適 岑参
中唐・晩唐の詩―張継 白居易 柳宗元 于武陵 李商隠 杜牧
詩跡を訪ねて
著者等紹介
山口直樹[ヤマグチナオキ]
1950年生まれ。桜美林大学で中国語・中国文学を六年間学ぶ。学生時代より石川忠久博士に師事。79年から中国文学・中国史をテーマとする写真撮影を開始し、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mijas
54
美しい写真の数々が詩人の描こうとした情景をより鮮明にする。好きな写真は、夕暮れ時の静かな山あいの風景。「廬を結んで人境に在り」と陶淵明「飲酒」の一節が付記されている。夏目漱石『草枕』にも引用されているが、霞が美しくたなびく山里に人の暮らしが穏やかにあることを想像させる。「網川荘」があった渓谷の写真、西安春暁園の桃の花の写真など、著者が詩跡を訪ねて撮影してきた写真はどれも印象的で、その地図とルートも示されているのが嬉しい。中国の詩歌の原点、唐代までの歴史など、解説もわかりやすい。2016/01/31
あいくん
3
☆☆☆山口直樹さんには「漢詩紀行」シリーズがあります。全五冊です。 この本は一冊で漢詩全体を図解で表しています。 この本は特に写真がきれいです。 中国を旅したくなります。 孟浩然の「春暁」は「春眠暁を覚えず」という一節でよく知られています。 この桃の花の写真もきれいです。 夜明けに気づかず、寝ていられるのは仕官できない知識人ということでもあります。 孟浩然は官位に無頓着だったわけではないということです。 漢詩の中に屈折した心情が読み込まれています。 2016/05/02
RED FOX
3
漢詩の入門書。写真や地図もあり読みやすい。解説は硬い。紀元前10世紀、大陸の向こうはこんな状況だったのかとため息。2013/09/27
takao
1
ふむ2021/07/31
ちい
0
曹操の詩が載っていたので読んでみた。漢詩なんて全然興味なかったけど、解説や美しい写真が古の中国へと誘う一冊となっておりました。漢詩、良いかも(*´-`)2015/04/19