ふくろうの本
図説 江戸っ子のたしなみ

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  • サイズ A5判/ページ数 111p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784309761015
  • NDC分類 382.136
  • Cコード C0321

目次

なんでもかでもずっとよしよし
町内におくびの師匠ができたので稽古をしたいんだ
モノを持たない得 出世しない得 悩まない得
かやうのたわけ世に多きも 実に太平の御代の春 事もおろかやかゝる世に 住る民とて豊かなる 君の恵ぞありがたき
さよなら三角またきて四角
百も合点二百も承知 まかしとけっ
無駄な苦労は売ってでもすなよ
遊びをせむとや生まれけむ
目を明けて聞いて居るなり四方の春
たのしみは春の桜に秋の月 夫婦中よく三度くふめし〔ほか〕

著者等紹介

藤原千恵子[フジワラチエコ]
慶應義塾大学文学部卒業。銀河社編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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pino

33
これは!巷の啓発本より好きかも。江戸の庶民の極意を図版と名文句で解説している。高い識字率と長きにわたる平和を維持した時代は世界の歴史からしても、江戸をおいて他にはないそうだ。物も持たず、がんばらず、貧しくても、その中に楽しみを見出す人々の姿には欧米人も驚いたという。自然を愛で生き物と共に暮らし、子供も老人も肩を寄せ合って生きている様子が画からも伝わってくる。もののけも住人のうちだ。遊びも学びも、ゆったりとした時間のなかで育まれ受けつがれていく。何事もよしとし、人生を肯定する江戸っ子の幸福力、粋だなぁ。2012/04/29

むぎじる

26
現在の競争社会とは真逆の、共存社会であった江戸時代。明日のことなんかわからないから、宵越しの銭は持たない。大事なのは今。だから、生きている今を存分に楽しまなくちゃ。財産ないけどそのぶん身軽。思い立ったらどこにでも行ける気軽なご身分。困っている人がいたら、声かけて助けずにはいられない厚い人情。憧れの江戸っ子気質をたっぷり満喫することができた素敵な1冊。2013/08/02

りちゃあど

17
江戸時代(江戸っ子)への憧れ度が更に増す一冊。生まれ変わったら江戸に!…というのは無理なので…江戸っ子スピリッツ(?)を持ちつつ今生を楽しく生きていきたい。2013/10/19

tama

11
図書館本 偶然書架で 偶然見つけた月岡芳年「ま組の火消し」凄い群像画だがこれ大絵馬でしかも屋外!なのにこの鮮やかさ!文章内容よりこっちに惚れた!内容は若干江戸時代を贔屓の引き倒し気味。江戸を訪れた外国人の言葉は殆ど、今の我々が南太平洋や東南アジア、アフリカに行って、出会う人達(呑気だが必ずしも幸せとは言えず、むしろ大変とも思える生活環境と状態)に対する感情・見方「天真爛漫・貧乏だが貧困ではない・さわやかな安らぎ・なんと自然を熱愛・競争せず」と同じに聴こえる。じゃあ、あんたそこで暮らすかい?死ぬまで。2018/11/19

sawa

10
★★★★★ 「人の身の よしあしばなし よしにして なんでもかでも ずっとよしよし」(国芳「浮世よしよしづくし」)に痺れた。見開きのページごとに、江戸っ子っていいよなあを集めた一冊。少しばかり働いて、春は花見に、夏は大川で花火見物。歌舞伎を観たり、寄席に行ったり、吉原で遊んだり。災害に遭っても財産なんかないから、呑気呑気。葬列にだって、軽口を飛ばしたり、笑い声を立てたり。図版が満載でとっても楽しい。この「ふくろうの本」シリーズ、江戸の本が多いようなので、他のも読んでみよう。2011/01/11

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