ふくろうの本
図説 コーランの世界―写本の歴史と美のすべて

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  • サイズ A5判/ページ数 127p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784309760605
  • NDC分類 167.3
  • Cコード C0322

内容説明

聖典に息づく神の言葉、数々の写本に込められたイスラームの熱い信仰、千年を超える悠久の歴史と文化を知るための、新しい入門書。

目次

序章 神の言葉は、いかにして下されたのか?
第1章 初期の写本たち―クーフィー体を中心に(クーフィー体とその写本の特徴と展開;ヒジャージー体、「崩れ草書体」によるクルアーン写本)
第2章 書物の形成―モンゴル西征以降の多様化(ナスフ体、基本六書体と書物という体裁;地理的拡大がもたらした写本の多様性)
第3章 精緻の極みへ―三つの大王朝時代(サファヴィー期、ムガル朝、オスマン朝の華麗なる写本;独自の展開を遂げたアフリカ、アジアの写本)
第4章 写本以後、クルアーンの今―印刷からデジタル化へ(クルアーン「印刷本」普及の歴史;イスラーム教徒以外にも開かれるクルアーンの世界)

著者等紹介

大川玲子[オオカワレイコ]
1971年、大阪生まれ。東京大学文学部イスラム学科卒業後、同大学院修士課程修了。東京大学人文社会系研究科アジア文化研究専攻イスラム学専門分野博士課程に進学、この間、講談社野間アジア・アフリカ奨学生としてカイロ大学やカイロ・アメリカン大学に留学の後、ロンドン大学大学院東洋アフリカ研究学院(SOAS)修士課程修了。文学博士(東京大学)。専攻はイスラーム学。日本学術振興会特別研究員。横浜国立大学や法政大学で非常勤講師を務める
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感想・レビュー

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Koning

20
クルアーンの写本をイスラーム建築等とともに美しいカラー写真で紹介してくれる本。本文中ではきちんとクルアーンになってるし著者がイスラーム研究者なので書かれてる情報もアレ?ってのがない。クーフィー体と一口に言ってもやはりそこは写本だけに個性溢れる文字のスタイルがある。書体もナスフにナスタリークにetc.と色々あるし写本を装飾するセンスの凄さも合わさって見応えは十分。デジタル化や朗読にも言及されてるし検索ワードとして気になる物を探せば芋づるで色々見れるかと。イスラームやクルアーンそのものは別の本で読みましょう2014/04/06

ひつじ

11
イスラム教を勉強…と思って借りたらコーランに使われる字体の変遷の話でした。明朝体とゴシック体みたいな。ただ同じ文字かってくらい見た目違う気がする。装丁が素晴らしくてわくわく。次はちゃんとイスラム教の勉強しよう。2015/03/06

Christena

11
美しい写本の写真がカラーで多く掲載されている。ムハンマドからのイスラームの歴史も。クルアーン写本にだけ用いられるアラビア文字の字体もいろいろ。見ているだけで愉しい本。2015/01/17

ぶらり

7
オルハン・パムク「わたしの名は紅」で繰り広げられる細密画師の世界を垣間見ることが出来るコーランの写本の歴史と美。「わたしの名は紅」の”蝶”は後に絨毯のデザインに転身したとあるが、この本をみると日本でも人気のペルシア絨毯がコーランの美術の延長線上にあることがよく分る。2011/03/16

5
クルアーン写本の様式からイスラームの美術的発展を読み解く。偶像崇拝を徹底的に禁止し、その為文字形体と幾何学模様が発達したのだが、それは何もイスラームの教えの中でのみ発達したのではなく、キリスト教や土着宗教との交流の中でイスラームの教えを広める為のヒントを得て実行したのがきっかけだとか。口承でのみ伝えられていたのが、キリスト教の聖書を基に文書化し、そこから各地域特有の文字が生まれたと聞くと、日本の仏教のようでイスラームを身近に感じる。2011/08/14

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