出版社内容情報
美人がいっぱい！ 明治大正の 「絵葉書美人(芸者)」から舞台、映画、新劇、浅草オぺラ、少女歌劇で活躍した女優まで。
小針 侑起［コバリユウキ］
著・文・その他
内容説明
艶やか、清楚、愛らしい、美人がいっぱい！明治大正の絵葉書美人（芸妓）から映画、新劇、浅草オペラ、少女歌劇で活躍した女優まで。時をこえて今も輝きを放つ美女たち。貴重写真３００点以上！戦前文化を知るうえでの一級資料。
目次
第１章 明治時代の美妓たち―空前の美人ブーム到来
第２章 われ新しき女かな―新時代の幕開け
第３章 浅草に花開いた民衆文化とオペラ女優
第４章 スクリーンに微笑む女神たち
第５章 少女歌劇―甘美な夢に包まれて
第６章 活動写真からトーキー映画へ
第７章 レコード界の歌姫たち
著者等紹介
小針侑起［コバリユウキ］
１９８７年、栃木県宇都宮市生まれ。近代芸術文化史、浅草オペラ史研究。１９９８年に初の蓄音器コンサートを行って以来、執筆、講演、トークショー、ＴＶ出演のかたわら、インド企画・構成・監修などを行う（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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gtn
24
日本初の女優千歳米坡、自分が起こした殺人の顛末を自演した花井お梅、新興宗教の宗家でもあった木村駒子、奇人上山草人の妻として苦労を重ねた上山浦路、離婚や興行トラブルの後発狂して死んだ高木徳子、白粉の鉛毒中毒で死亡した一條久子等々、まだ河原者として軽視されていた女優の世界に飛び込んだ女性たちの肖像はなんとも切ない。2018/09/29
フリスビー
18
大正ロマン／昭和モダンに魅了された。こうした写真の始まりは日露戦争後の好景気による“芸者ブーム”で、それまで高嶺の花だった有名芸者の美しさを拝める絵葉書やブロマイドの大人気だ。今では撮影で笑顔が当然だが、写真の芸者たちに笑みはない。「笑顔は直接来てくれた客にだけ」と言うプロ意識なのか、没落した末に抜け出せない花柳界に入らざるを得なかった心情なのか。本書には“裏の芸能史”を知るという側面もあり、写真集に留まらない深みがある。しかし、序盤の芸者たちがあまりに美しいので、段々美が媚びに変わっていくようでもある。2018/08/21
犬養三千代
13
2018年7月30日 1850円 明治末期から昭和9年までの写真。芸者、女優、少女歌劇、歌手。300枚以上の写真から見たことのあるのは初代水谷八重子、浦辺粂子、岡田嘉子、など15人余り。それも、ナツメロ歌手として。没年不詳とは、いつの間にか消えて手がかりもないのだな。自死もある。芸者に売られた時代、女優が見下げられた時代、男尊女卑の酷いこと。その中で新しいことに取り組んた人達は凄い。写真の力を感じた。2019/02/15
G-dark
12
「この方は顔立ちが整っているというだけではなく、きっと仕草や話し方も美しかったんだろうな」と想像を掻き立てる方ばかりが紹介されている本。わたしは特に、女優の松井千枝子さんの美しさに見惚れました。品のある顔立ちにこの柔らかな曲線を描く眉の形がぴったりだし、切れ長の目って冷たくなりがちだけれど松井さんの目は切れ長でありながらも夢見るようにキラキラしている！水の江瀧子さんも魅力的！水の江さんの写真に、この本の著者が「見よ！ この水もしたたる男装の麗人」という注釈をつけていて、わたしは著者にとても共感しました。2019/07/06
スリカータ
12
今から100年くらい前の美人。やはり手足の短さや寸胴が目に付く。目鼻立ちに関しては平安時代や江戸時代の美人画からさほどの変化を遂げてない印象。ここ最近、「美人」は急激に変化したのだ。水の江瀧子さんの若かりし頃の男装の麗人っぷりが、断トツで印象に残った。瀧子さんは、ロス疑惑の三浦和義容疑者の伯母で、当時は珍しい生前葬を行ったという記憶がある。浦辺粂子さんも、すっかりお婆さんになってからの記憶しかないが、若かりし頃のモダンガールぶりには驚いた。2018/09/02
