目次
エッセイ（鈴木しづ子の俳句；堕ちていくことの美しさ ほか）
自句自解 鈴木しづ子『寒夜』の句
特別対談 永遠の女性、鈴木しづ子伝説―演じられた作句人生を追って
想い出のひと（慎ましい野性；指環 ほか）
ノンフィクション 鈴木しづ子追跡―シナリオ取材ノートより
作家・作品論（しづ子のこと；鈴木しづ子句集『春雷』とその背景 ほか）
資料（鈴木しづ子略年譜；鈴木しづ子句集未収録俳句集成）
感想・レビュー
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7
敗戦直後に2冊だけの句集を出して消えた伝説の俳人。「夏みかん酸っぱしいまさら純潔など」というセンセーショナルな句ばかりを取り上げられ、その人となりを決め付けられるが、本当は「好きなものは玻璃薔薇雨驛指春雷」という美しいもの、純潔なものに憧憬する一途な女性だったように思う。「ことりといふあれは落ちたる暖炉の火」。その後を知りたるが、伝説は伝説のままにと思う。2012/11/21
