Kawade道の手帖
鶴見俊輔―いつも新しい思想家

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  • サイズ A5判/ページ数 191p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784309740201
  • NDC分類 121.6
  • Cコード C0095

目次

対談 中井久夫×鶴見俊輔―あいまいさでつかむ思想
鶴見俊輔入門―鶴見俊輔を貫くもの
鶴見俊輔自選アンソロジー(アンソロジカル・カルチュア;退行計画 ほか)
鶴見俊輔再考(何をどう言っても安心な人;インヴィジブル・カレッジの名学長 ほか)
エッセイ(語る人鶴見俊輔;巨岩に触れたかたつむり ほか)
主要著作解題(アメリカ哲学―合意とパッチワーク;転向研究―転向、一九三三年のピンホール ほか)
鶴見俊輔著作案内
鶴見俊輔略年譜

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さえきかずひこ

13
鶴見俊輔は、最初マンガ評論家として中学生のときになまえを覚えた。その後ちょこちょこ読むことがあるくらいだったが、最近知り合った友人が傾倒している。古書で買った『戦時期日本の精神史』はとても面白かったが、たとえば『アメリカ哲学』は図書館から借り出してみても込み入っていて読みあぐねていた。本書の鈴木泉による『アメリカ哲学』の解題は良い。黒川創による鶴見哲学の梗概をまとめた文章も良い。しかし中井久夫との対談がいちばん度肝を抜く出来で、とりあえず『鶴見俊輔座談』を読んでみようと思う。それも全10巻あるらしいが…。2018/11/06

またの名

12
「罪を背負っていると、わたしが小さい時から考えて来たことは、多くは、人の前で公言できない女性への欲望をこどもの時からもって来たことによる」等と吉本氏にしてもこの世代の論者はどうも倒錯告白したがり。開戦時に米国留学してたら危険分子扱いされFBIが部屋に踏み込んできたとか哲学者クワインが最初に教えた学生として公言してるといったエピソードが濃過ぎて、思想的業績に目が行かない。高度な知的抽象の結晶を作り上げるよりも日常的風景に入り込んでいく方法を本場のプラグマティズムから学んだのなら、思想に忠実だったとは言える。2020/03/29

Bartleby

4
鶴見さんの思想やそのスタイルを知るための入門書としてもとてもいいと思います。「いつも新しい思想家」というサブタイトルになっていますが、個人的には本書中の「思想や言説によって自分を支えることは無理なんだ。態度によって支える以外にない」という一見思想家らしくない発言に鶴見さんらしさを感じました。2011/11/10

鬼山とんぼ

3
多くの人が高く評価しているのになぜか縁がなかった。包括的に彼の実像に迫ったこの本で、やっと鶴見俊輔という人のスケールを知ることができた。巡り会えたという感じ。子供の頃から講談本に親しんだ人がなぜか記号論理学や哲学の道に進むが、厳格な哲学の言葉の定義で豊穣で楽しい世界を語り切ることは出来ないと洞察し、自由なフィールドでいろいろな人と出会うことにより、無限と言ってよいほど多様な相互刺激的コラボレーションを生み出した。氏に触発されて相手方も羽根を広げていった。戦後日本の知識貢献者としてありがたく感じた。2023/01/27

Momoko Nishikawa

2
図書館本。中井久夫さんとの対談が読みたかったが、それ以外は著書を読んだ方が面白い。 戦前から戦後を生きた人には、戦争の時代をどう生きたのかを問われる気がする。 戦争を知らない日本人が、今戦争の時代を生きていないと言えるのか?2022/05/05

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