内容説明
キュートで可愛くて、おしゃれでモダン。セクシーでちょっとキッチュ。100年前の日本に突然あらわれた「モダンガール」。ショートヘアに、念入りなお化粧。ドレスやハイヒール、冬にはトレンチ、ダッフルコートであでやかに装う。銀ブラでデパートに出かけ、シネマを楽しみ、カフェやパーラーでひと休み。時代の寵児だった「モガ」の魅力にせまる、初めての1冊。未発表図版満載。
目次
第1章 モガ誕生―新時代のおしゃれ女子(洋装のモダンガール;髪型と帽子 ほか)
第2章 モダンガールの楽しみ―旅行・娯楽・お買い物(愛犬とお散歩;私を乗せていって ほか)
第3章 画家の描くモダンガール―多彩な描き手たち(小林かいち;高畠華宵 ほか)
第4章 モガのいた場所―銀座と京阪神の街(銀座の街角で;銀座を歩く ほか)
著者等紹介
生田誠[イクタマコト]
1957年生まれ。絵葉書研究家。東京大学文学部美術史専修課程修了。元産経新聞記者。日本を中心にした絵葉書の収集、研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
77
大正から昭和にかけて生まれたモダンガール。自分の意志で歩き出そうとした女性たち。それを今に残すビジュアルの数々。当時作られた絵葉書や広告等に生き生きとした女性たちがいる。美しくお洒落な女性たちがいる。色鮮やかで、まさしくモダンなデザインに惹かれる。出来れば全部カラーで見たかった。2021/06/01
ヒロミ
47
着物から洋装へ。そんな大正〜昭和初期の過度期を颯爽と駆け抜けたモダンガールたちのイラストや広告画を中心に収録。モダンガール=モガだから洋装中心かな?と思っていましたが、着物に断髪のモガもいたりして、なかなかバリエーションに富んでいて楽しい。豪快に煙草をふかすモガの広告とかすごすぎ。この本のおかげで小林かいちの存在を知れたのが有難かった。しかしこの頃のポスターは手描きなのにデザインがモダンでカッコイイ。2016/02/15
つちのこ
42
モダンガール(モガ)のことを詳しく知りたくて手に取った。平山亜佐子著『明治大正昭和不良少女伝』ではモガ=不良少女として取り上げていたが、これは当時のマスコミに面白おかしく煽られていたことのイメージが大きかったようだ。実際のモガとは、経済的にも自立した女性たちによる、自分を変身させるおしゃれをすることで自由と解放を求める社会への抵抗活動であり、大正末期から戦前までのほんの短い時代、そのブームは華やかな一瞬の輝きであった。短髪、洋装、細い眉の化粧であでやかに銀座や心斎橋に繰り出す。雑誌やポストカード、⇒2024/03/31
むぎじる
36
大正から昭和初期まで存在していたモダンガールたち。お洒落で粋でおきゃんな彼女たちの魅力がたっぷり味わえた。政情が安定した、平和で豊かな時代を過ごしていた彼女たちだから、のびのびと自分らしさを全開にできたのだろう。お気に入りは、「婦人世界」に載せられた”モダンガールの資格十ケ条”の中で、「洋酒と名のつくものはひと通り飲んで、しかも名前を覚えなければならない」。骨太~!モダンガールはとにかくカッコイイ。2016/09/04
みつき
26
絵ハガキやポスターが中心の大図鑑(白黒写真もちょこっとあります)大正レトロ好きにはたまらない一冊です。和装、洋装だけでなくチャイナドレスや満州文化のページもあるし、神戸、銀座、パリというように土地毎にまとめてくれているのも良かったです。モガと言われた当時の作家やモガをモデルにした作品なども何冊か紹介をしてくれているので、ますます読みたい本が増えてしまいました。2013/01/11