らんぷの本
女中がいた昭和

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  • サイズ A5判/ページ数 161p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784309727929
  • NDC分類 366.38
  • Cコード C0339

内容説明

昭和戦前期まで、とくに裕福ではない家庭でも、女中がいることは珍しいことではなかった。なぜ、女中は姿を消したのだろうか?主婦一人ではこなしきれないほど複雑繁多だったという昭和前期までの家事とは?女中の仕事は、朝早くから深夜まで続いた。どのような人が、なぜ女中になったのか。女中のおかれた境遇、その気持ちとは。

目次

第1章 女中が身近だった時代
第2章 女中訓
第3章 女中と子供
第4章 女中と性
第5章 女中部屋
第6章 「女中王国」といわれた新潟県
第7章 占領軍家庭のメイド
第8章 朝鮮人の女中

著者等紹介

小泉和子[コイズミカズコ]
1933年、東京生まれ。登録文化財・昭和のくらし博物館館長、家具道具室内史学会会長。石見銀山重要文化財熊谷家住宅館長。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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がらくたどん

67
『襷がけの二人』を読みながら。直接の購入動機はすっかり忘れたが戦前・戦後の「女中」という就業形態の実相を出来るだけ当時のビジュアル記録を交えて整理した良質な史料本。昭和期の婦人向け雑誌からの家事指南記事・再現グラビアや女中訓的テキストの引用掲載が充実。どちらも賢い家事分担と効率的な作業を目指す女主人・女中双方に向けた記事だったのが面白い。明治以降「家」が家父長制を残したまま分散縮小して「家庭」となってしまい協働要員は激減したのに家事項目数だけは維持された中で使用人だが職掌とも言えない存在の実態を写し取る。2023/12/24

る*る*る

29
友人の影響から邸宅見学が好きになり、何度も見学を重ねるうちに女中部屋が気になっていた✴︎職場棚整理中に本書と出会う♡大正発行の女中マニュアル本「女中訓」からイラスト解説読むだけでも大変さ・丁寧さ伝わる。女中部屋から住宅の変化=日本社会の大きな変化も。数軒の大邸宅間取り解説も興味深い。女中体験記もあり、今まで謎だった『女中』生活が分かってきた✴︎そして、私には無理ということも分かった…2016/08/31

ぽてちゅう

17
女中と呼ばれた女性がいた昭和初期の生活史。当時の家事が主婦1人でこなせるものでなく、いかに、いかに、重労働だったかがよーくわかります。朝早くから夜遅くまで、炊事、裁縫、洗濯、掃除、子守・・目が回る。和洋の過渡期で白物衣料が増え、洗濯板での洗濯とアイロンがけの無間地獄・・腰が痛い。それでも女中の待遇はよろしからず。立場は弱い。日ごろの家事へのボヤキが引っ込みました。お世話になっている家電製品に感謝を。2019/11/16

組織液

14
ヴィクトリア朝のメイドなどの本については何冊か読んできましたが、女中については何も知らなかったので読んでみました。女中が大変なのは勿論、女中を使う主婦も「使い方」に苦悩してるあたりはヴィクトリア朝の女主人とメイドの関係と同じですね。というか、家電って偉大なんだなぁ…というのが率直な感想。今一人暮らしやってるんで家電の偉大さをその身で実感してますが、本書を読んで改めてそう思います() 今度女中が登場する文学作品読みたいですね。なにあるかな2022/07/19

五月雨みどり

9
さっと流し読み。そうね「家政婦」「お手伝いさん」じゃない、「女中」ね。戦後1965年くらいまでの日本の中流階級で雇用された女性。中島京子『小さなおうち』に出てくるような。現代の、フルタイム勤務・家事・ワンオペ子育て。で頑張ってブチ切れそうな女史たちに紹介してあげたい人たちです。2019/06/19

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