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内容説明
端整！あやうい！無垢！妖艶！昭和期の雑誌に描かれた魅力あふれる美少年の世界。
目次
高畠華宵―両性具有の妖しさ（少年剣士；少年の日常スケッチ；躍動する少年美；傷つく少年；異国抒情；挿絵名画集；「死中の活」の巻；「虎徹取上げ」の巻）
山口将吉郎―白皙の貴公子（麗しの貴公子たち；「ひよどり草紙」；「神州天馬侠」；西洋絵画の中の美少年；文学に描かれた美少年）
伊藤彦造―美剣士の血（夭折の英雄；「荒野の決闘」；「魔界の征者」；「山の城 水の城」；「豹の眼」；「阿修羅天狗」）
山川惣治―野生の無垢（「少年ケニヤ」；「少年タイガー」；「少年王者」）
石原豪人―凛々しく濃艶（危険な愛；「棘」）
日本の美少年絵画
著者等紹介
中村圭子［ナカムラケイコ］
１９５６年生まれ。中央大学文学部哲学科心理学専攻卒業。１９８４年より現職。現在、弥生美術館学芸員（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マリモン
6
良く知られている高畠華宵などの美少年画の紹介のほか、少女マンガにおける美少年、美少年同士の愛、雑誌juneにおける耽美的世界についても描かれていてなかなか濃密な気配。冒頭の言葉にある「昨日の君は、明日にはもういない。」という文章が少年のうつろいやすい美を良く現していると思う。昨日の君はもういないからこそ、永遠に恋することが出来るようだ。2013/05/19
なつ
5
とても濃厚で呑み込まれそうな耽美の世界。美少年たちの色香にクラクラしそう。少年・少女向け雑誌の挿絵もどことなくドキドキします。文学、漫画などに多大な影響を与えてきた偉大な存在なのですね。「美しく破壊的で儚い」、すごくわかる。高畠華宵さんの描く流し目や、傷のある少年の絵がとても好み。2018/10/09
mahiro
5
子供の頃大好きだった絵本「人形姫」の絵を描いた高畠華宵、少年サンデーなどの空想科学小説のイラストでなじみだった石原豪人… こんな妖艶な少年画を描いていたのですね。 石原氏は少年サンデーの挿絵も十分色っぽくて、子供心にもドキドキしましたっけ…2013/06/17
Gin&Tonic
4
表紙を飾るのは高畠華宵による「雨中の銃声」（昭和五年『日本少年』より）とのこと。華宵が切り拓いた“セクシャルな魅力を持つ美少年”（昭和初期型美少年）像を、伊藤彦造らが継承し多様化させてきた。そこから今日の少年・少女漫画、また「やおい」といった二次創作へと美少年の系譜が続いてきた、と思うと感慨深いですね。各時代の需要を踏まえた美少年像の比較、美少年と死のイメージの関連など、興味深い内容でした。また、美少年小説に関する言及が多くて有難いです（笑）題名メモっておこう。2015/01/10
123456789wanko
3
昔から美少年を愛でるというのは行われてきたわけです、はい。2014/11/30
