内容説明
表参道のシンボル・青山アパートメント、「東洋一」と謳われた江戸川アパートメント…今はもうない同潤会アパートの数々、憧れのモダン・ライフを見に行こう。
目次
第1章 “同潤会”とその時代(アパートメントハウスをわが国に持ち込んだ同潤会;同潤会アパートメント前後の日本集合住宅概史;江戸川アパートメントの中庭にそよいだニューヨークの風)
第2章 「東洋一」の江戸川アパートメント(江戸川アパートメントの暮らし;国産技術の粋を集めて)
第3章 同潤会アパートメント全データ(中之郷アパートメント;青山アパートメント;柳島アパートメント ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
これでいいのだ@ヘタレ女王
17
子供の頃、あそこに住んでみたい、、、と青山の同潤会アパートメントを外から眺めたものだ。大正時代にこんなモダンな建物が作られていたとは。頑丈そうな鉄筋コンクリートの建物。アールデコと和を巧みに取り入れたスタイルは現代でも通用するオシャレさだ。どこの地区の同潤会アパートも低層で効率が悪いから多分、老朽化を理由に取り壊されてしまっただろう。非常に残念だ。図書館で出会ったが、この本は手元に置きたいので購入する2014/11/15
ROOM 237
14
いくつかある同潤会の中でも、漫画家さいとうたかをさんもお住まいだった新宿牛込の江戸川アパートメントにスポットを当てた本書。外観からは想像もつかない凝りに凝った内部構造に建具、ヨォロッパ風の共用部から和室の囲炉裏など目にも楽しい和洋折衷の写真を多数掲載。左官の気合いと技術を感じる細部、欄間やガラスもバラエティ豊かでじっくり堪能。無認可の除湿コーディネーターとして気になるのが通気孔で、独身ワンルームエリアの場合はお向かいの玄関to玄関サシで通風するという、ニンニク炒めたら秒で怒鳴り込まれそうな驚きのシステム。2022/08/03
まゆら
10
同潤会とは大正十二年九月に起こった関東大震災の震災義援金を基に設立された団体で支援内容は多岐にわたるが有名なのが震災で起こる火災にも焼けない鉄筋コンクリート造りのモダンなアパート、同潤会アパートメントだった。タイトルに消えゆく同潤会アパートメントとあるけど、今は完全に"消えた"同潤会アパートメントになってしまった。というのも上野下アパートメントが去年取り壊しになったのでついに長い歴史に幕を下ろした。老朽化で最後の住人たちは不安な思いもしただろうけど内装や設備なんかは今見ても十分お洒落でモダンな感じ。素敵。2014/07/21
Wisteria
8
欲を言えば全てカラー写真で見れたら尚良かった。当時憧れの的だったのがよく分かる。現代から見てもモダンとノスタルジーの融合の絶妙さにクラクラするほど。2017/12/28
かおる
3
先の本の新装版。内容は、ほぼ同じ。2015/05/25