内容説明
ザシキワラシ、山男、カッパ、オシラサマ、家の盛衰―遠野の地に伝えられ、柳田国男が記録にとどめたさまざまな話を豊富な図版により構成する。直筆草稿、清書、校正などをもとに聞き書きから出版までの過程を徹底的に分析。民俗の故郷への旅。
目次
柳田国男の遠野紀行
聞き書きから刊行まで
『遠野物語』の世界（山の世界；川の世界；里の世界；町の世界）
遠野の語り部たち
遠野と民俗学者たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
91
佐々木喜善、遠野物語の本文中は佐々木鏡石（筆名）。出版、再版などの経緯、草稿本、原稿なども紹介。風景、地図、風俗。山、川、里、町。語り部、民俗学者、参考文献。「聴耳草紙」を佐々木が刊行。増補などなぜ連名でなかったか不明。2013/10/09
ポチ
56
遠野物語の世界に入って行ったかのような、景色、資料、それらの説明など、読み応えがある。また、遠野物語を歩いて見るのに役立つ場所や施設も紹介しているので参考になる。2017/12/05
寧々子
10
数日前に読んだ『遠野物語』の補足資料を求めて。――写真が非常に充実している。雨風祭りの藁人形、鹿笛、オシラサマなどは、やはり実物を見てこそだなと思った。それから天狗の持ち物の写真、これもよかった。そのラインナップは、足駄・茶碗・掛軸・荷袋・弓・矢。荷袋が混ざった途端、現実味が増してくる。また読み物としては、柳田國男が遠野を訪れたときの流れ、遠野物語執筆の経緯などに触れた部分から、学ぶところが多かった。後半は遠野物語の抜粋がたびたび登場するため、本編を読んだばかりの私には、少し物足りなかったかもしれない。2009/08/03
ruki5894
3
「夜の底は柔らかな幻」を読んでいたら、どうしても気になってしまい手に取った。このままの状態で、また下巻へ戻ろう。2013/06/29
nai
1
２月１日開始～同日読了。レポートの資料用として。主目的は狐の記述についてだったけどそれは新しい情報はなく本編の再録。ただ図説と銘打ってあるので具体的な写真は豊富。あと遠野案内図は行ってみたいなと興味を惹かれた。前半の遠野物語作成からその後までの経緯は今回初めて知った。草稿・清書が一部資料として取り上げられていて今度は成立関連について知りたくなった。2011/02/01
