内容説明
江戸後期の旅行ブームは、参勤交代で馴致された街道機能の整備と、間欠的に起きる伊勢参宮の爆発的盛況によって生まれた。伊勢参宮へと民衆を誘導する伊勢の御師の江戸に於ける宣伝力は莫大で、伊勢講が膨張するにつれ、街道筋の定宿も種々サービスに努めてくれるし、宿泊料も標準であった。そうしたブームを決定的にしたのは、一九の滑稽本『東海道中膝栗毛』である。本書では「浮世絵に見る江戸の旅人」を特集した。
目次
旅立ち
江戸の旅人
街道を行く
行く手を阻む難儀
旅の楽しみ
旅のならわし
街道に生きる人々
膝栗毛から乗る旅へ
あこがれの旅
旅さまざま
道中心得
宿場と旅籠屋入り
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オリーブ
8
歩くしかないこの時代、お伊勢参りなど旅をするにはそれなりの理由が必要だとか、基本一人旅は危険なので講を募って集団で行ったりだとか今と比べると何かと不便さも感じるが彼らは当たり前にその不便さを受け入れて楽しんでいたようでゆっくりとした旅で人々の笑顔などユーモラスに描かれている。言われてみると参勤交代も大名にとっては仕事でもあるがある意味旅でもあったんですね。参勤交代は藩の財政を圧迫した面もあったけど交通環境の発展や文化交流など多方面に良い影響があって、東海道など現在の私たちもその恩恵を受けている。2017/09/29
takao
1
ふむ2021/12/24
醗酵
1
よみやすい。2015/07/19
nari
1
広重の描く庶民のマンガチックな顔がツボです。2010/04/04
ひ※ろ
0
★★★☆☆2016/04/16