内容説明
千年をかけて築き上げられた沙漠の中の大美術館。特異な歴史と風土に花開いた仏教美術の真髄。貴重な図版多数収録。詳細な莫高窟全図を付す。
目次
敦煌への招待
敦煌の風土
敦煌の仏教美術
敦煌の歴史
敦煌の再発見
憧れの敦煌
莫高窟石窟位置図
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マカロニ マカロン
4
個人の感想です：Ｂ。9月に参加予定の読書会はテーマ本が『敦煌』（井上靖）。敦煌の地理、歴史、石窟寺院内の仏教美術などに関しての知識ゼロだったので、見開き写真、図画も多く、よい予習になった。本書の中で井上作品に触れている部分もあり、漢人の主人公が万巻の経典を蔵経洞に隠した思いは「漢族の発想ではなく、日本人のそれも現代に生きる日本人の発想ではないのか」と書かれていて、興味深かった。20世紀初頭に発見されると、すぐに英仏日露の探検隊が敦煌を訪れ、敦煌文書を収奪していった経緯は帝国主義時代の黒歴史だ。2020/09/07
