出版社内容情報
独文学者・文芸批評家として、ケレーニイの神話研究の手法を援用した著者の関連文集。神話と文学論や、柳田、折口についてなど。
内容説明
ホイジンガの歴史学、ケレーニイの神話学を背景に。第2回は古代と近代、宗教と文学に通底する、文芸批評の根源的な理念“引用と再現と創造”の問題を追究する。
目次
見つつ畏れよ(見つつ畏れよ―神の眼とリアリズムの眼;エロスと視覚;役割としての神 ほか)
原初への渇望(反文学としての文学―ホーフマンスタールのギリシア紀行によせて;ミュトスとビオス―神話原型的アプローチ;古代人の畏れについて―『万葉集』とケレーニイ ほか)
花から花へ―引用の神話 引用の現在(〓は鳴き、葦牙は萌え、魚は燦く…―引用と始原;出現する神、出現する沈黙―引用と他者;室生寺観想―引用とリプレゼンテーション ほか)
著者等紹介
高橋英夫[タカハシヒデオ]
1930年、東京生まれ。文芸評論家。東京大学文学部独文科卒業。著書に、『批評の精神』(亀井勝一郎賞)、『役割としての神』(芸術選奨文部大臣賞)、『志賀直哉 近代と神話』(読売文学賞)、『時空蒼茫』(藤村記念歴程賞)、『母なるもの―近代文学と音楽の場所』(伊藤整文学賞)など。翻訳書にケレーニイ『神話と古代宗教』(日本翻訳文化賞)などがある。2019年、逝去。日本芸術院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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