内容説明
編年体による初の完全版全集ついに完結。未発表・未収録作品をはじめ日記、対談・座談にいたる全作品を収録。
目次
「サド裁判」公判記録
対談―一九六二―八七年
座談会―一九五八―六七年
インタヴュー―一九六八―八二年
談話―一九六四―八六年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
梟をめぐる読書
11
著者年譜や書誌情報といった資料篇と合わせて、生前の澁澤龍彦の文字化された〈発言〉(対談、座談会、インタビュー、談話)を集成したもの。とはいえ六〇年代~八〇年代までの作家生活を通して対談十一篇、座談会三篇の成果は極端に少ないものといってよく、普段から〝対談ぎらい〟を標榜していた著者の気質がはっきりと表れている。やたらエグい話題を振ってくるから誰かなと思ったら、丸山明宏(のちの美輪明宏)だったり。池内紀を聞き手に死の一ヶ月前に行われた対談(術後のため筆談)は、彼の最晩年の著作に並ぶ貴重な資料となりうるのでは。2013/07/19
季奈
2
澁澤龍彦全集最後の一巻。 澁澤の名を世に知らしめたこととなったサド裁判の記録や、新星たる大江健三郎の批評、三島由紀夫や野坂昭如から丸山明宏といったメンバーとの対談も貴重な資料として収録されている。 澁澤さん、貴方は儒艮と同じく、言葉と一緒に死ぬことができましたか。2022/03/14
Kaoru
1
サド裁判について知りたくて読んだ。面白くて巧みな人という印象。2023/08/21